はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「桃作りし農家の苦労分かった」

2011-08-21 08:49:52 | 岩国エッセイサロンより
2011年8月20日 (土)

岩国市  会 員   横山 恵子

知人に桃の木を見せてもらったことがきっかけで、私も自宅の庭に木を植えた。「桃栗三年柿八年」のことわざ通り、植えてから3年後の08年に実が1つなった。

 09年は「今年こそたくさんの実を取りたい」と思って世話をしたが、実が付き始めた頃、葉や幹に大量のアブラムシが発生し、小さな実は大きくならずに傷んでしまった。10年はアブラムシに加え、アリやカラスにもやられ、一つも熟した実を取れなかった。

今年はインターネットで桃の木の管理方法や防虫について調べてみた。そして、実に袋をかける必要があることを知った。袋をかけると共に、日に何度もアブラムシなどを駆除し、虫よけに薄めた酢を霧吹きで葉や幹に吹き付けた。

その成果か、一部に虫食いはあるが、20個ばかり収穫できた。さまざまな作業を通じて農家の苦労を少しでも知ることができたと感じている。これからは市販の農産物も農家に感謝しながらいただこう。

(2011.08.20 毎日新聞「みんなの広場」掲載)岩国エッセイサロンより転載