新婚の息子がヨルダンに転勤になり、不安いっぱいで見送った。そして3年。4月に任期が終了し帰ってくる。2人が4人になって、と言っても1人はまだおなかの中。秋に生れるそうだ。中東情勢は落ち着かないが、老眼も進み世の中が見えづらい市井のばあ様には、息子の無事な帰国だけが関心事。
「よく頑張ったね。引っ越しの準備は体に障らないようにするのよ。どうしても持って帰りたいものだけ荷造りして、あとは捨てておいでよ」と能天気なばあ様になる。荷物を担いで国境を越える人々のことを思えばと、自分に言い聞かせて。
鹿児島県出水市 清水昌子(66) 2019/3/28 毎日新聞鹿児島版掲載
「よく頑張ったね。引っ越しの準備は体に障らないようにするのよ。どうしても持って帰りたいものだけ荷造りして、あとは捨てておいでよ」と能天気なばあ様になる。荷物を担いで国境を越える人々のことを思えばと、自分に言い聞かせて。
鹿児島県出水市 清水昌子(66) 2019/3/28 毎日新聞鹿児島版掲載