散歩中、細い土の道にさしかかった。すると目の前に1㍍くらいのしまへびが道の右側をふさいでいた。全身に鳥肌が立つのが自分でもよく分かった。
この道を通過する時、私の方へ来たら嫌だな。仕方ないので引き返して別の道を通って行こうかと考えて、ちょっとへびを見た。へびも私を見たような気がした。すると、すっと動き出し、左の70㌢くらいのコンクリートの土手をするすると上っていった。そして、また私をちょっと見たような気がした。きっと君も怖かったよね。おあいこだね。道をあけてくれてありがとう。私はまた歩き始めた。
熊本県玉名市 立石史子(65) 2019/8/6 毎日新聞鹿児島版掲載