従弟の家でカラス貝の蒸し焼きをご馳走になった。磯好きの妹は次の潮時を聞いている。
数日後、妹の誘いの電話に、貝の取れる場所を知っている友と3人高松海岸へ行く事に。遠足前夜のようにわくわくする。
足取り軽く着いたが、波は荒く引き込まれそうだ。岩に貝がびっしり付いている。その中からお大きい物だけを取っていく。突然の大きな波に膝をぬらす。帰る間際、貝を網に入れ岩でごりごり洗い出す友。付いた貝殻の取り方だと教えてくれた。
落とし残した貝殻を家で取り除くと、カラスのぬれ羽色の貝が現れ、疲れも吹き飛んだ。
宮崎県串間市 安山らく(70) 2022.6.16 毎日新聞鹿児島版掲載