夏は川でミッジャビイ(水浴び)。僕たちはこば淵へ毎日泳ぎに行った。水浴びの前に草結びといういたずら遊びも。川へ通じる田の畔道は草ボーボー。その草を互いに結び合わせ、後ろから来る子が足をとられて転ぶ様子がスリル満点だった。
水着などなかったので裸ん坊か赤へこ。いわゆる六尺ふんどしである。おおかた年上の連中が泳ぎ始めると、下の子たちはそれを見て飛び込んだり、潜ったりし、遊びの中でルールを学び覚え身につけていた。いじめなどなく、遊びだけは豊かだったこどもの頃。まだまだ懐かしい記憶がいっぱい。
鹿児島県さつま町 小向井一成(74) 2022.8.12 毎日新聞鹿児島版掲載