はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

蛇助けた優しい生徒

2020-05-11 21:41:54 | 岩国エッセイサロンより
 散歩の途中、2人の男子高校生が、町はずれの道路中央で長い棒きれを持って何か相談している。「どうした?」と声を掛けると、蛇がこのままだと車にひかれて死ぬので助けてやりたい、と言う。
 見れば、数十㌢ほどの蛇が元気なさそうにじっとしている。高校生たちが心配する通り、車が通ればひかれる位置だ。
 相談して道端の雑草の中に移すことにした。棒でつつくが動かない。そこで棒に蛇を引っ掛け、引きずって雑草の中に移した。
 高校生たちは「ヘビは好きではないが、とにかく生き物を助けてやろう」という気持ちだったようだ。2人は「ありがとうございました」と言い残して走り去った。
 蛇といえば大方の人が避ける。でも、2人は「このままでは車にひかれる」と勇気ある行動を起こした。
 新型コロナウイルスの感染拡大で重苦しい日々が続く中、優しい心根の生徒たちに出会い、散歩の足取りも軽く感じた。
 岩国市 片山清勝(79)

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2 コメント

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Unknown (アカショウビン)
2020-05-27 20:16:59
tatu_no_koさま
いつもコメントありがとうございます。

やさしい高校生の姿にホッとします。
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無事 (tatu_no_ko)
2020-05-12 08:55:38
転載有難うございます。
続きにポチいただきましたので続報です。
3日後に通ったら、蛇をよけさせた雑草から姿が消えていました。安全な所へ移動したと思います。ご安心ください。
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