32歳で心臓の人工弁置換術を受けた。その時「余命10年と言われていた」と刻が過ぎて聞いた。ところが40年も生があり 7 年前には再手術も受けた。それは珍しい事例として、学会誌で発表された。が、その間には脳梗塞や大量輸血でC型肝炎に罹患し、後遺症で糖尿病まで患った。いつも夫が支えてくれた。
「奇跡の80歳だね」と主治医から言われた。別の医師からは「次は奇跡の90歳を目指しましょう」と言ってもらった。
ひ孫が「水色のランドセルを 買ってほしい」と言うのであと2年、生がほしい。 来年はダイヤモンド婚だし。
宮崎県日向市 榎田安恵(80) 2021/3/6 毎日新聞鹿児島版掲載