神無月30日から霜月10日まで南信州の天竜川の下流に向いて右岸、朝日が昇る赤石山脈の各座が一望でき、夕日が木曽山脈に沈む河岸段丘にある山村・座光寺の果樹農家で市田柿の皮むきの農作業を手伝った。
ワーキングホリデー飯田なる市役所の催事に平成18年に参加して以来10年10回目になる。定年は70才だが、経験者なので農家から声が掛かり、役所は大目に見てくれる。
真空吸着の高性能の機械は操作が煩雑で老人には難解だから、柿の両端を支持する簡単な機械の操作に限定して頂き、様々な農作業が有るが、高齢を理由に若者が敬遠する機械操作の単純作業に八時間専念する。
柿の収穫は主人と地元の前期高齢者二人、柿干し作業は女将さんと大阪と千葉の農業愛好家のアラサーの女性二人そして近所の叔母さん。
夫々の集団が精進努力の結果、三乗効果で時間短縮、主人の目論見よりも二日早く作業を終えた。
ご褒美が観光、8日には休暇を頂き、アラサーの美女・美女をリニア中央新幹線の南アトンネルの起工式を霜月初日に終えた大滝村の小渋温泉ご案内のアッシー君を務め、9日にはわざわざ主人が神無月晦日に例年より10日遅い初冠雪の赤石連山の撮影拠点である風越山の中腹まで軽トラで連れて行って下さる。快晴だった。
10日には女房が車で中央高速を走り迎えに来てくれる。近くの昼神温泉から山に分け入る野熊の庄・月川で湯治、11日はヘブンスそのはらと最澄上人ゆかりの信濃比叡広拯院、16日から天皇夫妻の私的行幸啓の宿・伊那華やリンゴ並木・エコハウス・満蒙開拓平和記念館の訪問先を一足先に訪問した。
自分良し、他人良し、世間良しの近江商人を模した援農奉仕が無事に終わり、来年も宜しくと言われても73才になればボケ老人の可能性があるし、来年の事は来年考えれば鬼に笑われる事もない。