さる年…幸運の招待状が舞い込む。吉運にて諸事順調。
ある日の新聞の運勢欄、幸運の招待状の到来は無く、諸事順調に日が暮れた。ハズレなのか的中なのか解釈は分かれる。
禅僧、預言者、易者あるいは詐欺師なのか、松風庵主なる人物の正体は不明であるが、言語明瞭意味不明な文章を連日考え出す能力は優秀な政治家、天気予報と同様に、信じれば救われる真理とは言い難く、心理をくすぐる言葉の羅列である。
寺に向かう修行僧が茶店の老婆に道を尋ねる、真直ぐに行きなさい、歩き出すと、未熟な坊さんと呟く
住職にその事を告げる
翌日、住職は茶店の老婆に道を尋ねる、真直ぐに行きなさい、歩き出すと、未熟な坊さんと呟く
住職は修行僧を集め茶店の老婆の真意が分かったと説教する。
無門関の三十一番目の公案。
自分が主人公になって人生経験で獲得した哲学に従って堂々と行動すれば、他人の言葉は軽く聞き流す事が出来るのだろう。