風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

語るべきか、語らざるべきか

2016年01月28日 07時07分21秒 | 随想

早稲田大学から博士号を取り消され、理化学研究所から懲戒解雇相当の処分をされた科学論文執筆者の女性が「あの日」なる手記を講談社から出版する。

ここまで社会を大きく騒がせたこの出来事に対し、このまま口をつぐみ、世間が忘れていくのを待つことは、さらなる卑怯な逃げであると思い、自分の持つ弱さや未熟さもさらけだして、この本の中に真実を書こうと決めました

STAP細胞は有りますと語ったけれど、他の科学者が再現実験を繰り返したが無かったことが判明している。

手記で無かったと告白するのだろうか。ここから社会を大きく騒がせたいのだろうか。小説家になって直木賞でも獲得する心算なのだろうか。

シェイクスピア作の悲劇のハムレットに「尼寺に行け」なるセリフがある。恋人に告げる言葉である。

尼寺に行き、恩師の菩提を弔いながら、口をつぐみ、世間が忘れていくのを待つのが人間的で、さらなる金儲けは卑怯な行為と思ったりする。


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