風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

インフレ誘導の新幹線

2016年07月28日 12時55分27秒 | 随想

6月中旬に岡崎を起点に函館から鹿児島の最南端駅西大山駅を新幹線などJR特急グリーンで四泊五日の独自企画旅をした。そして新幹線の海底トンネルも往復した。

青函トンネル入口は青森県東津軽郡今別町浜名で北海道上磯郡知内町湯の里が出口。総延長は53.85km、23.3kmが海底部、最大深度は240m、最急勾配は12‰、交流25000V・50Hz、三線軌条。

新関門トンネル入口は山口県下関市一の宮学園町で福岡県北九州市小倉北区下富野が出口。総延長は18.713km、0.88kmが海底部、最大深度は66m、最急勾配は18‰、交流25000V・60Hz、二線軌条。

なぜ入口が本州側にあるのか?

道産子や九州人が東京で立身出世して故郷に錦を飾る、東京砂漠で心荒んだ人間が故郷で心癒す、その為のトンネルだから入口は本州側、観光客が帰宅する為なら入口は逆になるのだろう。

東海道山陽新幹線の東京から新下関駅の営業キロ1088.7、運賃計算キロ1093.1、実キロ992.5km、従って東京からの1000キロポストは新関門トンネルの中間点からわずかに新下関駅側になる。

なぜ駅間距離に三種類あるのだろうか、夏休みの子供研究の課題としては適当だろう。

国有鉄道時代の負の遺産、「乗せてやる」の哲学の実践である。実距離なら12310円の運賃が、地方交通線の割高な運賃距離を加算すれば濡れ手に粟、大企業は労せず870円が儲かる。アベノミックスのインフレ誘導の模範解答だろう。

国民目線なら新幹線の実距離を基礎に運賃の改定をして経済弱者に還元するのが人情味ある経営哲学だろうが、そんな美しい国・日本は絶滅した。


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