国鉄時代の列車は目的地速達の急行と各駅に停車する普通があり、急行は普通と豪華車両の特別、民営化されJRになってからは普通の速達列車の快速と別途料金の発生する特急に大別され急行は珍しい。
時は金なりの時代は終わりを告げ、見栄は金なり、三重の伊勢神に初詣、「快速みえ」に乗車した。
快速が故に別途運賃は発生しない、青春18きっぷ愛好家の常識。
最近廃れた車掌の車内検札が四日市を過ぎると開始され、青春18きっぷ愛好家から非情にも510円を強制徴収する。
理由は別会社の伊勢鉄道の線路を走行し目的地に速達するからと車掌は会社目線の優等生発言、独断と偏見で乗客目線では納得しがたい。
JRの企画きっぷで格安旅行を志向する貧乏人がJR車両に乗車しているのに、JR東海都合で他人の線路に勝手に乗り込み、それを乗客に転嫁する非人道的所業、しかも510円は伊勢鉄道の車両に乗車する正規運賃で、JRに支払い済みのJR車両使用料が重複している。一体全体、線路使用料は幾らなのだろうか。
JR関西線の亀山で紀勢本線に乗換える迂回路は存在するが老人には厳しい。
疑問を抱える老人は穏便な道を選択し、素直に清算する。無駄な議論に時間を浪費する余裕は残っていない。
終着の鳥羽の手前の無人駅の二見浦で長時間停車する。
不思議に思い外を見ると、若い女性二人が車掌と議論している様子、内容は聞き取れないが想像はつく。しかし車内は静寂、老人が数人居眠りをしているだけである。