丸腰の熊を射殺する人間 ６６０号

乗鞍スカイラインの終点、畳平バスターミナルの標高約２７００ｍに雄の月の輪熊が現れ人を襲った。初秋の高山では極めて異例の出来事である。通常は１５００ｍ付近の山中で冬眠に備えて木の実を貪り食っている。

アフリカの高峰・キリマンジェロの雪渓に黒豹の死骸がある。何故、登ってきたのだろうか。ヘミングウェイの問題提起だった。

食糧難なのか、仲間外れなのか、迷子なのか、発狂したのか。熊が人間の縄張りに入り込んだのか、人間が熊の生息環境を荒らしたのか。とにかく全国的に熊被害が多発している。

過剰開発で自然を破壊した人間に政権交代を迫る熊の行動と思うなら、政策変更が急務である。人間も熊も母なる地球以外に生活する場が無い。


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