笛吹童子で幼児帰り ５５０号

♪ヒャラーリ　ヒャラリコ　ヒャリーコ　ヒャラレロ　誰が吹くのか　不思議な笛だ～♪

小学生時代に良く聞いた、ＮＨＫのラジオドラマ「新諸国物語より、笛吹童子」の主題歌である。

退屈すると、昔を懐かしむ事で撃退する事は、退行という心理作用で心が穏やかになる。だから小学校の仲間が集う会が、退屈な老人で盛況になる。

応仁の乱の室町時代の混乱期、明国の劉風来師匠のされこうべの面が、弟子の笛吹童子の白鳥の面を割ってしまうことで始まる。丹羽修理之亮満月城主、息子の萩丸と笛吹童子の白鳥党と赤柿玄蕃のされこうべ党の首領の奇想天外な戦い。勧善懲悪の物語。里見八犬伝や水戸黄門と同様に日本人の心の琴線をかき鳴らす。

善と悪の心の葛藤は人間の本性で、良心に従い生きるのが正しいのだろう。善とは、良心とはどんなものだろうか。人間悩んでいれば、退屈しないし、若くいられる。人間付き合いの継続が、心の悪玉を淘汰し、善玉ばかりになった時、死が訪れ成仏する。

モノカネの物欲の幻術に溺れ、考えることを放棄させる戦後教育で、平凡な人生を終わった。

笛吹童子は華麗な生活を放棄し、世間に溶け込み、笛で人心を和ませ、面打ちに専念する。何も無いオイラはどうすればよいのだろうか。劣等感の虜になる。

心理学の心の安全装置・自分で自分を納得させる、抑圧・合理化・同一視・投影・逃避・置換・昇華など様々な手法を用意しているから自己責任で選択すればよいのである。きっと心安らかになる方法が見つかる。