酒はバーボン ５４９号

サントリーはスコッチで大麦が、メーカーズマークは、バーボンウイスキーでコーンが原料。

以前にアメリカケンタッキーの親戚を訪ねた息子から土産でもらった。最近、長野の中学校の友人とスナックで飲んだ酒がメーカーズマークだった。不思議な一致に驚愕したのである。

ケンタッキー州にある小さな蒸留所で、機械に頼らず、人の手で少量を丁寧につくる。朱色の蝋で封印された独特なデザイン。

大きな蒸留所は儲け主義に走り、バイオエタノールの自動車燃料に浮気したが、小規模で着実にゆっくりと伝統のアメリカを保存している。

アメリカを模倣して経済大国になった日本は、伝統を簡単に放棄して、流行を追うのに忙しいが、歴史の浅いアメリカは伝統を創る努力をしている。

ハーレー・ダビッドソンは終身雇用で親子３代の社員が多く在籍していると釣り馬鹿日誌のスーさんが言っている。契約社会のアメリカに伝統が育ち、伝統ある日本には契約社員が激増している。

メーカーズマークを飲み思いを巡らすと、不安が増殖し、悪酔いするのである。酒を愉快に飲める古き良き日本は何処に行ってしまったのか。