二週間程出家する。禅寺で参禅する訳ではない。希望して請われて相思相愛の長年継続した南信州の山村の果樹農家に泊り掛けの援農に出掛ける。
岡崎から豊橋に向かい飯田線始発の農家最寄り駅の元善光寺まで直通電車は10時42分発岡谷行で14時58分に到着する。
郷に入っては郷に従え、我が家の亭主関白の身勝手は許されず農家の家風に合わせねばならない。
寝食は農家が世話して下さる。文字通り、寝食を忘れて市田柿の皮むきに没頭、雑念が消える。夜は緊急自動車のサイレンの音もなく静寂が支配、仕事疲れもあり只管睡眠三昧、転地療養で心身の健康が回復する。
農家の援農奉仕は参禅と同じで、農家は禅寺なのだろう。