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風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

バードのテロリズム 463号

2009年02月12日 09時33分51秒 | 随想
臨時ニュースがあった。アメリカニューヨーク市マンハッタンのハドソン川に1月15日午後、USエアウェイズの国内線旅客機が墜落した。

続報がある。ニューヨークのハドソン川の旅客機墜落について、アメリカ国土安全保障省の報道官は、ハドソン川への墜落とテロとの関連性を否定した。

そして事故の真相が明らかになる。
「鳥が衝突した。両エンジンが停止した。ラガーディアに引き返す」
「どの滑走路に着陸を希望しますか?」~~~暫しの沈黙~~~「ハドソン川だ」

そして乗員・乗客155名は氷点下の水面に浮かぶ無傷のエアバスA320から、全員無傷で救助された。奇跡の立役者の機長は、チェスリー・B・サレンバーガー3世。

摩天楼の市街地を避け、バードストライクのエンジン停止の困難飛行を克服し、不時着水を成功させ、全員退去を確認後、脱出した美談。

「船長の最後退船義務」を課したLong time ago、現代社会では船長は生き延び、海難審判の原因究明が責任を全うすることである。人命が軽視され、企業の利益追求のスパイが船長の職務ならば営業航海はテスト航海で、乗客はモルモットではないか。古き良き船長のロマン何処。船長は後悔している。サレンバーガー機長に船長の遺産を発見したのである。

人間が人間を攻撃しなかったからテロで無いとする人間有用価値論の傲慢。

先祖伝来の鳥達の安住の地の干潟を埋め建設されたエアポート。失楽園の鳥達の苦しみ、悔しさ、無念さに思いを馳せた時、今回の事故は鳥達のテロリズムだった。その思いの人間の心が事故の再発を防止する。

セントレアを海に建設した愛知県人は、県営名古屋空港に森の自然を回復させ鳥の楽園を構築するならば、中部国際空港の鳥達に退去勧告する事は許されるのである。他国の事故の教訓で自国を磨く、「他山の石」の諺は核心を付いている。中学校の担任教師のおいらへの餞(はなむけ)の言葉だった。齢65にして納得したのである。

ギブ・アンド・テイクの相互依存関係は、人間に留まらず一切有情山川草木に拡張されるべき哲学である。

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