風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

我が家が有るから旅がある 633号

2009年08月28日 06時07分29秒 | 随想
旅は我が家から一時期、自由意志で異郷に滞在することである。

山田洋次の車虎次郎の「男はつらいよ」は、葛飾柴又の団子屋で妹諏訪さくらが待っている。浜崎伝助の「釣りバカ日誌」は、多摩川の畔のみち子さんと鯉太郎の我が家。

家族の為に電車で往復するのは勤務で崇高な行為である。連れ去られ、我が家に帰れない状況は誘拐や拉致で、犯罪である。

奥の細道の松尾芭蕉は我が家を売却し旅立った。帰る先の無い放浪なのだろうか。

禅僧の悟りの境地の芭蕉は、現世の物欲を超越し無の世界に住んでいる。心に帰るべき不動の我が家が有るのだろう。西方極楽、東方浄瑠璃、南方補陀洛浄土だろうか。人生は時の流れの一期一会の旅路で一日一生である。

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