ヘーゲルは『精神現象学 序論』で、学問においては「概念の労苦を!」と説いている。
では、「概念の労苦」とはいかなることなのか?
自身の実践を振り返れば、「概念の労苦」とは、「概念」に見合う事実を持って概念を分かる、ということ。
もっと言えば、その「概念」が観念的実体となるまで、というか自身の実践の積み重ねで「概念」の実体を創り出すというか......。
例えば、料理のレシピを知っているだけではダメで、その料理を美味しく作れるようになるまでの積み重ねが、「概念の労苦」であるし、「概念」と言うものは、そのレベルに至ってはじめて知識から「概念」になっていくのだ、と実践的には理解している。