「ヒトの体内における各栄養素の代謝経路についての自由記述」という課題が前期末試験に課されているので、簡単にまとめておきたい。人間のでは無くて、どうしてヒトのなのか?というツッコミはさておき……。
人間のでは無くて、「ヒトの体内における各栄養素の代謝経路について」知ることの意義は、人間と違って認識によって歪まされることの無い、本能に導かれた「ヒトの体内における各栄養素の代謝経路」を知ることで、人間の栄養素の代謝経路は本来どのようなものなのか、どのようにあるべきかを知り、病への道を歩まないようにする術を知ることに他ならない、別言すれば、(異常を知るための)基準となる正常を知ることである、と思う。
以下、具体的にヒトの糖の代謝を見ていきたい。(取り上げるのが、何故に種々ある栄養素の中で糖であるのかと言えば、糖の代謝こそがエネルギーを生み出す=生きることそのものの過程であるから……)
ヒトにおいては、糖は通常、炭水化物という形で摂取され、咀嚼等により機械的に、消化酵素により化学的にグルコースにまで消化・分解されて小腸で能動的に吸収され、門脈を通って肝臓へ運ばれ、その2/3が肝臓にとりこまれ、血糖値が120〜130mg/dl以上にならないように抑えている。
肝細胞内に入ったグルコースはその重合体であるグリコーゲンに合成され蓄積され、さらに余分なグリコーゲンは肝細胞で脂肪へと合成され、全身の脂肪組織へと運ばれて貯蔵される。(それでもグリコーゲンが処理しきれないで血糖値が160〜180mg/dl以上にまでなると、腎臓での再吸収能力を超えて尿中にグリコーゲンが排泄されることになる。)
このように肝臓に貯蔵されたグリコーゲンも量には限りがあるので、24時間断食すると分解され尽くしてしまうが、脳細胞および赤血球はグルコースしかエネルギーとして使えないので、内部環境にグルコースが不足してくると、肝臓において、アミノ酸や、脂肪の成分であるグリセロールからグルコースが合成(糖新生)されることになる。
以上がヒトの糖の代謝の過程であるが、本能に導かれたヒトでは無い、認識によって生きる人間においては、このヒトの糖の代謝の過程を認識によって様々に歪めてしまって、肝臓や腎臓等に過度の負担をかけて病気へとなっていくことがある。
例えば具体的には、糖を、炭水化物という形では無しに最初から糖という形で大量に摂取し、それにもかかわらず、運動の不足から内部環境のグルコースが使われない、ということが日常的に繰り返されることで、膵臓や肝臓、腎臓に過剰な糖の代謝を強いたり、逆に、糖質ダイエットと称して、糖という形のみならず炭水化物という形ですら摂取しない、ということを長期にわたって行うことで、グルコースしかエネルギー源として使えない脳細胞や赤血球のために「糖新生」を繰り返し行うという負担を強いたり、であり、これらは糖尿病等の病気への道であるが、この歪みもヒトの体内における糖の代謝経路というものが分かってこそ明確に見えてくるものである。
それが分かることが、人間ならぬ、「ヒトの体内における各栄養素の代謝経路について」知ることの意義である、と思う。
……肝臓における糖の代謝等については、『看護の生理学(2)』(薄井坦子 瀬江千史著 現代社白鳳選書)によった。
人間のでは無くて、「ヒトの体内における各栄養素の代謝経路について」知ることの意義は、人間と違って認識によって歪まされることの無い、本能に導かれた「ヒトの体内における各栄養素の代謝経路」を知ることで、人間の栄養素の代謝経路は本来どのようなものなのか、どのようにあるべきかを知り、病への道を歩まないようにする術を知ることに他ならない、別言すれば、(異常を知るための)基準となる正常を知ることである、と思う。
以下、具体的にヒトの糖の代謝を見ていきたい。(取り上げるのが、何故に種々ある栄養素の中で糖であるのかと言えば、糖の代謝こそがエネルギーを生み出す=生きることそのものの過程であるから……)
ヒトにおいては、糖は通常、炭水化物という形で摂取され、咀嚼等により機械的に、消化酵素により化学的にグルコースにまで消化・分解されて小腸で能動的に吸収され、門脈を通って肝臓へ運ばれ、その2/3が肝臓にとりこまれ、血糖値が120〜130mg/dl以上にならないように抑えている。
肝細胞内に入ったグルコースはその重合体であるグリコーゲンに合成され蓄積され、さらに余分なグリコーゲンは肝細胞で脂肪へと合成され、全身の脂肪組織へと運ばれて貯蔵される。(それでもグリコーゲンが処理しきれないで血糖値が160〜180mg/dl以上にまでなると、腎臓での再吸収能力を超えて尿中にグリコーゲンが排泄されることになる。)
このように肝臓に貯蔵されたグリコーゲンも量には限りがあるので、24時間断食すると分解され尽くしてしまうが、脳細胞および赤血球はグルコースしかエネルギーとして使えないので、内部環境にグルコースが不足してくると、肝臓において、アミノ酸や、脂肪の成分であるグリセロールからグルコースが合成(糖新生)されることになる。
以上がヒトの糖の代謝の過程であるが、本能に導かれたヒトでは無い、認識によって生きる人間においては、このヒトの糖の代謝の過程を認識によって様々に歪めてしまって、肝臓や腎臓等に過度の負担をかけて病気へとなっていくことがある。
例えば具体的には、糖を、炭水化物という形では無しに最初から糖という形で大量に摂取し、それにもかかわらず、運動の不足から内部環境のグルコースが使われない、ということが日常的に繰り返されることで、膵臓や肝臓、腎臓に過剰な糖の代謝を強いたり、逆に、糖質ダイエットと称して、糖という形のみならず炭水化物という形ですら摂取しない、ということを長期にわたって行うことで、グルコースしかエネルギー源として使えない脳細胞や赤血球のために「糖新生」を繰り返し行うという負担を強いたり、であり、これらは糖尿病等の病気への道であるが、この歪みもヒトの体内における糖の代謝経路というものが分かってこそ明確に見えてくるものである。
それが分かることが、人間ならぬ、「ヒトの体内における各栄養素の代謝経路について」知ることの意義である、と思う。
……肝臓における糖の代謝等については、『看護の生理学(2)』(薄井坦子 瀬江千史著 現代社白鳳選書)によった。