東洋医学の実践的理論研究~人間が病むということの過程的構造からの東洋医学的治療論の研究~

人間が病むということの過程的像から、鍼灸等の問題を説いてみたいと思います。よろしくお願いいたします。

病因の変遷~病因は如何に捉えるべきなのか~

2016-01-08 21:28:49 | 鍼灸理論・東洋医学
本日より新年の鍼灸学校の授業が始まった。後期授業も残り僅か、しっかりと学んでいきたい。

本日の東洋医学概論。去年より引き続き、病因についてであった。新しいもの必ずしも良からずを痛感する。

「新・東概」では、外因、内因、不内外因(古典的病因=三因論)→外感病因、内傷病因、病理産物その他の病因(現在の病因)と病因の分類の歴史が説かれる。正確には書かれてある。というべきか?

というのは、昔は、前者であったが、現在は後者である。とその内実にはまったく触れずに、現在がそうなんだから!で終わりの説きかたであるので、説くというのは烏滸がましいのでは?と思う。

それはさておき、古典的とされる宋代の病因の分類と現在の病因の分類をくらべると、明らかに現在の分類の方が、説きかたのスケールが小さいというか、論理的でないというか、後退していると思える。

そう決めつける理由は、端的には、宋代の三因論の分類は、世界を丸ごと捉えて(外因=自然、内因=精神、不内外因=社会)の分類であるのにくらべて、現在の分類は、外因、内因、それ以外。ということでしかない。

これでは、自分の分かること、分かりたいこと、必要なことだけを分類して、後は適当で、全体としている。と言われても、仕方ないのではと思う。よく言って、実践の為の現象論レベルの分類でしかない。と思う。

思想性の劣化を感じてしまうのは、自身のみなのであろうか?
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