枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

吉野、金峯山寺、その2  本堂(蔵王堂)、その気迫

2011-05-07 | 古い神社や寺で
          この本堂は、昔、吉野山と大峯山を含んで金峯山寺と呼ばれた頃より、
          大峯山(山上ヶ岳)本堂の「山上の蔵王堂」に対し「山下(さんげ)の蔵王堂」
          と呼ばれてきました。
          高さ34m、奥行、幅ともに36m。木造の古建築としては、東大寺大仏殿に次ぐ
          規模と言われます。入母屋造、桧皮葺、二層のように見えますが、実際は
          一層で中間の屋根(庇)は裳階(もこし)と呼ばれます。
          内部の建材に残る銘から江戸時代の前、1592年豊臣家の寄進により建立
          されたことが判明。

          蔵王堂の前に立つと、その壮大さ、年を経た木魂の織りなす迫力に圧倒されます。
          原木をそのまま使った巨柱。過剰とも思えるほどの装飾を施した間斗束や蟇股
          は安土桃山時代の特色であるのかもしれません。

          堂内には秘仏として、金剛蔵王権現三体を安置。中尊は7mを越す巨像と
          いいます。中尊が釈迦如来、脇が千手観音、弥勒菩薩を本地とし、過去、現在、
          未来を象徴すると伝えます。
          不定期に開帳される蔵王権現は、青色鮮やかなお顔に憤怒の表情明らかな
          それは恐ろしいお姿といいます。この寺で、これまで見て来た仁王門も仁王も
          本堂も、周りの吉野の桜さえも変遷の世に棲む仮の姿であって、この蔵王権現
          の姿こそきっと古の金峯山寺ではないか・・とふと思ったりしたものでした。































































最新の画像もっと見る

コメントを投稿