枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

緑の中へ・・、犬島精練所跡

2010-08-21 | 古いもの、昔の人
           岡山の宝伝の港を出た船は、十分足らずでもう犬島の港に。
          船の中から、島の何処よりも高い煙突が何本か、見えていました。
          岡山市東区犬島(いぬじま)。周囲4kほどの小さな島。
          (島のことは既に前回紹介しましたね。今回は別の視点で)

          その島に明治42年、岡山の起業家が銅の精練所を開設。
          従業員などで、全盛期は350戸、人口3000人と言われました。
          その後、会社の経営は財閥系に移り操業を続け、銅価の暴落などにより、
          大正8年に閉鎖。その工場の跡が島の東端を占めているのです。
          精練所の企業が去って暫く、島はその昔の静かな生活を保ってきましたが、
          平成に入り急激な衰退に・・
          今は、岡山の有名企業が、島全体でアート・プロジェクトを展開しています。
          工場跡もその中に取り込まれています。芸術の名を冠した観光事業です。
          入場料を払って、芸術作品を拝見し、ついでに工場跡も見るという按排です。

          犬島精練所跡。それは、自然の破壊を代償として、日本の国の発展に寄与
          してきた工場が、今や斃れ、自然の中に還ってゆく。
          青い海原を背にした草生す瓦礫、その美しいとも見える姿のなかに、我々は
          何を見ればいいのでしょうか。心惑うばかりです。

















































































最新の画像もっと見る

コメントを投稿