枯雑草の写真日記2

あの懐かしき日々を想いながら・・つれずれの写真日記です。

病棟の廊下の窓から・・日本赤十字社中央病院病棟(明治村)

2012-06-10 | 古いもの、昔の人
          明治10年の西南戦争の際、敵味方の区別なく傷病兵の救護に当った博愛社が
          前身。明治19年、ジュネーブ条約に加盟し、日本赤十字社と名を改め、皇室から
          東京渋谷区の広尾に敷地を下賜され、明治23年にこの病院が建設されます。
          広大な敷地に中庭を囲んで9棟の病棟が並ぶ、大規模な病院です。その内の
          1棟が移築されています。
          設計は、赤坂離宮の設計で知られる片山東熊。離宮とは異なり、質素で落ち付いた
          建物として計画。外部はハーフ・ティンバーを模したデザインで、軒の飾りや棟上の
          換気塔など随所に楽しい工夫が見られます。
          樹木に囲まれた今の移築環境は、ひょっとしたら新築当時の広尾を情景を想い
          出させるものかもしれません。
          広くとられた廊下の窓には、森の木々と広い空が映っていました。
          病室のベッドの傍には、点滴の器具や病院食の食器まで置かれ、あの消毒の匂い
          とともに看護婦さんの高い声まで聞こえてきそう・・
          希望と不安、喜びと悲しみ、そんなものが縒り合わさった病棟独特の空気が
          漂ってくるようでした。
          (昭和49年明治村に移築。)






































































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