ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

プルートゥ

2015年02月08日 | 演劇
ナマ森山未來君を観てみたい、と友人とチケットを買ってみた。

原作は、浦沢直樹さんの同名のコミック。

連載中に読み始めたものの、手塚治虫さんの「プルートゥ」を知らない上に、
内容が私にはちょっと難しくて挫折してしまった。

演劇なら、もう少しわかりやすくなってるのかな、と期待したけれど、
やっぱり私にはちょっと難しかった・・・

ロボットと人間が共存する近未来。
世界最高水準といわれ、破壊兵器にもなりうる、と言われるロボットたちが次々と破壊される。
生き残っているのは、高性能刑事ロボットのゲジヒトと、限りなく人間に近いロボットのアトム。

事件の背景には第39次中央アジア戦争。

勃発の理由はさながらイラク戦争の時のようだ。

少年ロボット、アトムに森山未來君。
ゲジヒトは寺脇康文さん。
その妻ヘレンと、アトムの妹ウランを永作博美さん。
人間を殺害した唯一のロボット、ブラウ1589とアトムの生みの親、天馬博士を柄本明さん。
内戦で家族を失った天才科学者アブラーに松重豊さん。
ウランを作ったお茶の水博士に吉見一豊さん。

ゲジヒトとヘレンの自宅のシーンでは、人形遣いのような黒子ならぬ白子数人が
寺脇さんと永作さんを動かしているかのように、二人の動きとぴったりよりそう。
ロボット感を現したのだろうか。

ダンスがすばらしい森山クンの魅力を引き立たせるためか、途中、ダンサーの方たちと
激しいダンスシーンがあるが、それならば、もっと随所にあってもよかったような・・・。
ちょっと、とってつけた感がぬぐえない。

二役が多いので、そのことに、なにか意味があるのかな、とちょっと混乱したりもする。

それにしても、小学生のウランちゃんをはつらつと演じて違和感のない永作さんってすごい
ヘレンの時には、声のトーンや姿勢も変えて、しっとりとした大人の女性になってるし。

随所に浦沢さんの原画の画像が映し出され、ちょっと映像が多すぎる気もした。
斬新、ってことなのかしら。

この作品は、憎しみの連鎖は断ち切れるのか、と問いかけている。

おりしも、このときは、日本人のジャーナリストがテロリストによって、悲しく、残念な結果を迎えた直後。
まさに憎しみの連鎖がはじまりつつありそうな気配。

世界中のあちこちで、悲しい出来事が起こっているこの時、こういうテーマは本当に重い。

ほんの少し、光が見えたようなそうでもないような、やっぱり難しくて、ちょっと悲しい舞台でした。





コメント
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