人生ブンダバー

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12/7 ティーレマン/シュターツカペレ・ベルリン ブラ2&1 (長文)

2022-12-11 05:00:00 | 音楽

12月7日(水)、ティーレマン指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団
(シュターツカペレ・ベルリン)を聴く(19時開演。於サントリ
ーホール)。

当初はバレンボイム目当てに購入したが、気づくとティーレマン
が代役に。
代役と聞いたときはガックリだったのだが・・・・・・。

ティーレマンは、今年ブロムシュテットが転んだ時も同オケの代
役に指名された(代役づいている)。

ちなみに・・・・・・
・いささか記憶が薄れているが、スイットナー/ベルリン・シュ
 ターツカペレは、その昔、来日公演を聴いたのではなかったか
 しらん。プログラムを探してみよう。

・スポンサーは三井住友海上プライマリー生命(小ホールが招待
 客の「応接間」になっていた)。


<プログラム>オールブラームスプログラム
1.交響曲第2番 ニ長調 op.73
--休憩--
2.交響曲第1番 ハ短調 op.68


1.交響曲第2番 ニ長調 op.73
会場はほぼ満席(ポツンポツンと空席)。
午後7時ジャストに弦を先頭にオケが登場。出てくるだけで大変
な拍手だ。

コンマスは長身、長髪、スラックスの女性(=コンミス)。
パパっと見たところ、弦楽五部は16型の対向配置(16-8-10-14-8)。
コントラバスは1stヴァイオリンの後方だ。
長身、恰幅のいいティーレマンが大きな拍手の中、ゆっくり登場。
やや長めの指揮棒。指揮者の譜面台はない。


以下、楽章ごとのメモからつたないコメントを。

(1)Allegro non troppo。出だしの低弦からホルンと木管のメロディ
ー(第1主題)へ。なるほど「Allegro」だ(が、速すぎない)。
ホルンと木管の音色にいきなり虜(とりこ)になる。
ティーレマンは3拍子を1拍ずつ速めに振っていく。左手でいちい
ちキューは出さない。

旋律以外はやや抑え気味だ。要所要所のrit.は大変丁寧にフンイキ
を出す。
始まって、5、6分で音楽が「活性化」。まこと「liveらしいlive」
だ。

(2)ここでもfからp、丁寧なrit.にハッとする。
音色はウィーンフィルとはちょっと違う。大きく言うなら、カラ
ヤンが就任した頃のベルリンフィル(例:ベームBPOのブラ1)
と似ており、昔ながらの「ドイツ的」と言えるかしらん。
ティーレマンの音楽作りは男性的にして繊細だ。

(3)オーボエの楽しいそうなメロディー。身体を揺するオーボエト
ップは、やや小柄な女性だ。
後半、pの繊細な箇所ではかなり膝を曲げる指揮ぶり。やりすぎ
一歩手前の繊細さだ。

隣のご婦人(赤の他人)は気持ちよさそうにスヤスヤ(もったい
ない?)。

(4)Allegro con spirito。同じアレグロでも「元気に生き生きと」だ。
小さく2拍の予備拍後、弦の全奏へ。ほどなく一糸乱れぬ弦の強奏
fに、なぜか見ているだけで感動する。
デュナーミクを大きくとった演奏。

後半にはトロンボーンも加わり、大きな熱狂、一気にcodaへ(こ
のあたりは筆舌が難しい)。アンサンブルは崩さないが、liveらし
い熱を帯びた演奏(ボウイングのすばらしさ!)で、一気になだ
れ込んだ。

演奏後の大拍手にティーレマンはコンマス(コンミス)と握手。
もったいつけずに退場。
カーテンコールでは、真っ先にホルントップを立たせた。

ティーレマンはスマートな「パフォーマンス」をしない、むしろ
やや無骨に近い指揮であり、ステージマナーだ。

--休憩--

2.交響曲第1番 ハ短調 op.68
(1)サンシ~という予備拍後、まっとうな堂々たるテンポの序奏。
序奏の終わりをゆっくり丁寧にrit.(ティーレマンを聴くのは初め
てだが、もしかしたら「ゆっくり丁寧なrit.」が持ち味かしらん)。

続く、第1主題、第2主題もテンポ感がいい。破綻のないアンサン
ブル。オーボエソロが美しい。f部分ではコンミスがのけぞる。

(2)出だしは思ったより弱音のソフトなアインザッツに惹きつけれ
らる。
木管の「アンサンブル」もすばらしい。オーボエソロは深い呼吸
だ。

ティーレマンは左右を向いたり、膝を曲げたり。ここという時の
アインザッツは丁寧!だ。
終盤のコンミスソロはエスプレッシーボ気味に、見事に美しい音
色。

(3)A-B-Aの三部形式。出だしからテンポがぴったり決まる。クラ
リネットも活躍(もしかしたらカーテンコールで立たされる?)。
自然なrit.が活きている。

(4)序奏は少なめの指揮ぶり。pでも弱い目のピチカートにゾクゾ
クする。このままでは録音に入らないだろう。
長調に入って、重厚なホルンが出現し、フルートが引き継ぐ。長
い休符(に感じられた。)の後はあまり拍を振らない指揮。

どんどん盛り上がり、弦の動きもまことに激しく。最後は、「こ
れこれっ」という、まことに堂々、重厚たるクライマックス(昔、
マゼール/クリーブランドのliveで「肩透かし」を食らわされ、憤慨したことが
ある。福永先生が拍手もせずに帰った。)が訪れた。

演奏後、ティーレマンはコンミスと握手、客席におじぎするとす
ぐに退場。
カーテンコールではホルンからクラリネットなどを立たせ、ブラ
ボーのない大拍手に応え続けた(写真参照)。


バレンボイムは残念だったが、すっかりティーレマン/SKBの
「ファン」になった。

これで世界のオケのランキング、ベスト10に入っていないのかし
らん。



プログラム(表紙)


チラシ



17:23 あざみ野駅改札口


17:23


17:24 あざみ野


17:52


17:54 銀座線へ


17:54 いるいる、こういう人


18:02


18:05


18:10


18:10


18:15


18:16 カラヤン広場


18:17


18:20


18:21


18:27 2C-12-17


18:28


19:48 20分の休憩


19:54


19:55


19:59


20:56 カーテンコールあれこれ


20:56


20:57


20:57


20:58


20:58


20:58


21:00


21:00 一斉にP席を向く。ドイツ的?


21:00


21:02


21:02 ひとり、ファンの声援に応える。


21:04 


21:06


21:08


21:17 溜池山王


21:19


22:11 あざみ野に戻る。




22:12

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FIFAワールドカップ ベスト4決まる。
・ポルトガルがモロッコに敗れる!
 ブラジルに続き、ポルトガルまで。


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