かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

三月の蝉

2020-02-10 07:32:42 | 日記

鹿児島県の鹿屋のまちから志布志にむかう国道沿いの「くにの松原キャンプ場」。2019年の北帰行キャンプ地で、もっとも快適にすごせたところ。

写真や動画を見ながら思い出した。こもれびの優しい広大なクロマツ林。南の浜に出ると広大な砂浜。自転車を15分走らせれば、道の駅や日帰り温泉。松葉の腐葉土の柔らかなキャンプサイトには、なんと野外ながらAC電源もあり、清潔な炊事場やトイレがあって料金わずか500円程度。

こんなサイトなら「暮らしてもいい」と思うほどの森林公園であったが、そこは北に向かう旅の鳥。残念ながら一晩お世話になっただけだった。翌朝は、雨も降りだしてきたということもあり、夜明け前に早々と出発した。

このサイトには、正午に到着したが、日の沈むまで、驚いたことにセミが鳴いていた。沖縄のセミとは、もはや異なる鳴き声。ハルゼミかヒメハルゼミか(たぶんハルゼミ)、よくわからないが、4月に近いとはいえ、3月にハルゼミの声を聴いたのは生まれて初めての体験だった。温暖化のせいかとも思うが、この先1か月、日本列島のどこでもセミという愛すべき仲間の声は耳に入らなかったので、ここはハルゼミたちの聖域だったのかもしれない。

「くにの松原」、広大な松林が、北風を防いでくれて、木漏れ日によって温められた空気が腐葉土の地面にこもってくれるのだろうか、キャンパーのみならず、セミたちにとっての楽園なのだろう。

 


2019北帰行

3.27~28 鹿児島県志布志 くにの松原公園    宮崎県日向 飫肥(おび)城

  

 

くにの松原公園ハルゼミ

 

 

志布志湾 まだ三月の 松原は はるせみたちの 恋の邦かな

くろがねの つぶほのかなる くにのはら さんごのくにを とおざかりつつ

 

 

飫肥城四景

 

 

はなのかげ 飫肥の階段(きざはし) やさしくて つれそふひとの すがたもやさし

 

  廃藩の 哀しいつちを ふむひとに やわらかな苔  まっすぐな杉

 

 

 

 

 

 

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