かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ソラリスの海

2020-02-12 16:15:33 | 日記

朝方、といってもこのところ酒量を抑えているせいで寝ざめが早いので、午前2時ころからであるが、NHKオンデマンドで2017年に放映された「100分で名著 ソラリスの海」(スタニスラフ・レム)を4回連続で拝聴。

遠い惑星に地球と同じような星があって地球外生命というものがあるとして、私たちは、その生命体が、ヒトと似たもの、少なくともE.Tやエイリアンのような輪郭が明確なものをイメージしているような気がするが、この物語の想像力は、惑星の海自体、あるいは星そのものに独自の意思をもたせてる。

ヒトは、気の遠くなるような長い時間のあいだに、星間ガスが集まってできた星から、何らかの条件が重なった化学反応により生まれた生物の「進化」の結果、「意思」をもった今のヒトの姿になっているわけだが、何らかの条件で雲や海が「意思」をもつこと、それもヒトの深層心理まで読むことができるようなヒトの能力をはるかに超えた高度な「意思」を持つことだってありうるということがソラリスで示唆された。

星間での出来事には、思いもよらない、人知を超えた「意思」があるのかもしれないが、それをオイラは神だとか仏だとかは呼びたくはない。その「意思」が善きものばかりではなく、人類に向けられたものではないのだろうから。

ファイルを整理していたら、昨年1月の金星と木星(明るい順に)の朝の絵が出てきた。ソフトフィルターを使わずに、手前みそながら、わりときれいに撮れている。真夜中で、もっと高感度であれば、あのあたりに、さそり座やいて座といった天の川の中心が映し出されるはず。

天の川のどこかに、ソラリス的な星や死後の世界を受け入れてくれる善良な星があるのかもしれない。科学の分野では、人類を超えたAIロボットが探してくれるのだろうが、待ってられないから物語でしのぐしかないのか。どうも、畑山博さんの著作のせいで?、宗教にははまりたくないのだし。

2019.1月11日朝6時の金星と木星、アンタレスはよくわからない。(石垣島)


北帰行2019   3.30 宮崎県 日南海岸   3.31 高千穂峡

 鵜戸神社

   神社の海岸で見られる丸い石は、なまこやくらげなどの生物が津波や火山灰などの砂に取り込まれたも

   のが石灰石の結核(ノジュール)となっていて、長い年月による砂岩の浸食で海岸に現れたものらし 

   い。

〇 砂岩に 押し黙りたる 海鼠と海月 鵜戸海原に 言葉放てり

  すないわに おしだまりたる なまことくらげ うとうなばらに ことばはなてり

   鬼の洗濯板

  砂岩層と泥岩層が交互に堆積し地盤が、長い年月の間に水平に傾き、柔らかな層が侵食したものらしい

〇 神々は 時のヴェールを 傾かせ 濁世(じょくせ)を洗う 硬き板とす

 青島を望む

〇 春光に 微睡むところ みつけたり はまだいこんの ささめく浜辺 

 高千穂峡  阿蘇カルデラの火がこの谷を創ったと聞いて

〇 荒神(あらたま)は ここまで 火の粉 降らせしか 翡翠(ひすい)の水に 小舟ひしめく

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