米国のアカデミー賞で韓国ボン・ジュノ監督の「パラサイト 半地下の人」が受賞した。日本での上映を前に、NHKで、おなじパルムドールを受賞している「万引き家族」の是枝裕和監督とボン監督が対談をしていたので、興味をそそられたので、二週間前、生まれて初めて韓国製の映画を観た。
このところおしっこが近く、90分以上の映画となると、いつも気になりながら映画を観ているが、「パラサイト」は映画のエンディングが流れるまで、全く映画に集中できたほど面白く、手に汗握らされ、かつ、格差の悲哀にあふれていたので、アカデミー賞はうなずける。ただし、「万引き家族」が、それより劣るかといえば、決してそうではなく、過剰なエンターテインメントに走らず、経済的貧困というものを、抑制を聴かせながらコミカルに描いた是枝作品の方が、ヒトの心根の豊かさまで表現しきれているので、個人的には、印象深い。とにかく、両監督とも、これから、権力者や富裕層がいみ嫌うような作品をどんどん作ってほしいな。
北帰行の残されいた写真に寄せて、おもに短歌といわれる31文字の詩を作り始めるが、記憶に残ったり、新たに思いついた単語やエピソードをノートに書きこんで、それらを接続詞や助詞などでつなぎ五文字や七文字の文節にし、文節の位置を替えたり、余計な字句を削ったり、文法上問題がないか辞書でチェツクしたりしながら、ノートにやたらめったら書きまくる作業にはまってきた。なにか、パズルを解く作業にもにていて、「認知症予防」(ボケ防止ともいう)に効果がありそうだ。
ただいま、蕪村や芭蕉の秀句を、100円ショップで買ってきた添え書き用便せんに、筆サインペンで書き取りながら、キーボド症で書けなくなった日本語力のリハビリを行っているが、これから牧水、茂吉、万葉、古今、新古今など、古典の秀歌を書き取りをしながら、言葉と文法を学んでいこう。
俳句もそうだが、短詩では、文語のほうが、語を短くできるし、語感、リズムもよいので、まずは文語を学習していこう。
北帰行 2019.3.29 都井岬
ビジターセンターにて
〇 この朝に 桜の峠で 休みしか 青年ガイド 笑ひて問へり
都井岬
〇 草萌えて 尻屋 与那国 都井岬 岬の馬を 旅するこころ
〇 教科書を 音読したる都井岬 馬のことのみ 憶えていたり
〇 あえぎつつ みさきに漕げば 廃墟あり 馬住むやどは なかりけるかな
牧水碑まえにて
〇 牧水の 歌碑に登りて 海を見る 志布志の海は 白く霞めり
牧水碑に刻まれた歌
「日向の國 都井の岬乃 青潮に 入り行く端に ひとり海見る」