かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

銀杏の空・曙杉の空

2019-11-18 08:31:34 | 日記

国際センターや東北大学川内キャンパスの街路樹が黄金に染まっている。銀杏の木と曙杉(メタセコイア)。持っている図鑑によると、銀杏も曙杉も中国原産で、銀杏は室町時代に、曙杉は、戦後の1949年にカリフォルニア大学のチエイニーという先生から皇室に献上され皇居に植えられたのが始まりだとか。

それにしても、どこにいっても曙杉は高く聳えて天を突きさしている。渡来してからわずか70年の間に、全国のアカデミー系、公園に植樹され皆、大きく立派にまっすぐ育っている。

中国南西部原産ということで、さぞかし原生林は壮大な森を形作っているのだろうと想像するが、実は地質学でいう新第三紀(2303万年から258万年前の間)の化石として日本でもあちこちに発見されていて、かつて北半球の高緯度地帯に生えていたものが、絶滅してしまい、いわば「化石の木」とされていたものらしい。

 

ところが、1946年(敗戦直後だ)、その化石とされていた杉と同種の苗が中国の大学で見つかり、それが湖北省に生えている「水杉・スイサン」と呼ばれているものであることが、判明した。

その苗を、チエイニーさんが持ち帰り、日本にもおすそ分けをしたということらしい。いわば、258万年後の里帰りの樹だったのだ。なんとも、壮大な時間の里帰りの樹。この樹を見る目が違ってきた。そういえば、今思い出したが、すぐ近くの広瀬川の河床にその化石が眠っているのではなかったか。午後に行って確かめてこよう。

 

 

曙杉(メタセコイア)

 

曙杉

 

銀杏(雌株には雄株が寄り添う)

銀杏も曙杉も、スギやマツと同じ「裸子植物」の仲間だが、どちらも美しくカラマツのように黄葉する落葉樹だ。ただ、どちらも触れてみると柔らかい葉なのだが、銀杏は単葉、曙杉は針葉に分類され、銀杏は、雌雄異株、曙杉は雌雄同株ということになっている。

あの独特のにおいを放つギンナンが秋の空を赤く染め、風が吹くたびにポタポタ落ちて、根元の舗装道路や草むらをオレンジに染めている。拾って、臭い外種皮を丁寧にとって、内種皮を香ばしく焼けば、あの美しい緑の実をいただくことができるのだが、ときどき老いた男女が拾っているのを目にするものの、オイラにはそんな勇気はない(ほどくさい、それにかぶれる)。同じくカラスも小鳥もクマも見向きもしないのだというが、銀杏は何を考えて、そんな防御機能を実に託したのだろう。(そうか、内種がおいしすぎて、みな食べられてしまうのかも。)

それにしても、市販のギンナンは高いな、茶わん蒸しに1,2個入っているだけで高貴な食感をもたらす高級食材なので、目の前のタダで散らばっている実を拾いたいのだが・・・・あの老婆のように袋いっぱい取りだめる勇気なし。(ゴム手袋、マスクのいでたちで、臭い張本人の柔らかな外種皮をその場ではがして袋に入れ、広瀬川の河原で一つ一つ洗って、別の袋に入れ持ち帰ればいいか・・・)

 

そんな物欲めいた、想念に囚われながら、

 

空を見上げる。銀杏の空、曙杉の空が高い。秋もいよいよ深まる。

 

 

雌株に鈴なりのギンナンが赤い。

 

 

 

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仲良きことは美しきかな

2019-11-17 10:13:06 | 日記

先日広瀬川で独りぼっちのコハクチョウを目撃して、いったいどうしたんだろう、仲間は、ツレはいないのかな。このままだと孤独死するのではないかと気に病んでいたが、昨日出かけて見に行ったところ、いたいた、ツレと仲良く泳いで、毛づくろいしていた。安心、安心。

北国からやってきた、マガモやコガモも♂♀仲良同士がのんびり泳いだり、お昼寝をしている光景を目にして、この「暖かな保養地」で、十分栄養を補給して、春になったら子孫繁栄のためにシベリアに帰ってほしいと願わずにいられない。

先日、鳥の渡りに関する本を読んでいたら、命がけで何千キロの旅をする理由は、何と言っても【食料の確保】ということらしい。シベリアなどは、雪解けると昆虫や植物、プランクトンが爆発的に増えて、それを狙って魚や小動物も日本列島などとは、けた違いに増えるのだろうから、草食、肉食の水鳥たちも最適の繁殖地なのだろう。天敵も多いのだろうが、圧倒的な数でリスク回避しているのだろう。イワシの大群みたいに。

で、こちら側の冬の食料なのだが、何を食べているのだろう。ハクチョウ、マガモ、コガモ、オナガガモは留鳥のカルガモ同様、草食の生き物。広瀬川をはじめ「沼や湖沼」ではなく「河川」を選択する水鳥は圧倒的に少ないということは、餌が少ない、流れがあって満足に休めない、などの理由があろうが、「河川」には何らかの「特典」があるのかもしれない。調べておこう。

それにしても、約〇名、野生のカモたちに向かって「エサ」らしい何かをまいているオジサン、オバサン、オニイサンを見かける。きまって深い帽子とマスクをして、オイラが近づくとあっちに行ってしまうのだが、ラムサールの伊豆沼サンクチャリーセンターが呼び掛けているように、「加工品」たるパン屑や菓子類を与えることだけはやめてほしい。いつも見るハトオジサンなんかは自転車に大きなバックを載せてきて、毎日のように川にばらまいているのだが、カモの仲間だけでなくドバトも大群でやってきて、ヒッチコック風でちょっと怖いので近づけない。まあ、バラマキ物が、センターが言っているようにポン(コメをポップコーン上に膨らませたもの)や玄米なんかだったらよいが、野生には、塩分、糖分、トランス脂肪酸の油脂は有害なのだろう。草食の水鳥たちは巻きエサにすぐにおびき寄せられ、誘惑に弱く餌付けされやすい。(それが、この川にやってくる「特典」なのかもしれんが)動脈硬化のまま帰らせないでほしい。

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秋の内なる冬

2019-11-16 09:53:27 | 日記

ハウチワカエデ

 

昨日に次いで、青葉山を歩く。紅いのはハウチワカエデとコハウチワカエデが目立つ。

クリーム色しているのは、複葉だが、葉が三枚なので、コシアブラにあらず。同じウコギ属のタカノツメらし

い。唐辛子ではなく、木の芽がタカノツメに似ているんだって。

そして、アオハダも黄色いね。紅い実をつけていて、クマが気に登って食べるので、クマノリともいうんだっ

て。爪で幹を削ると青い(緑)内皮が現れるから、アオハダというんだね。

 

 

 

 

ハウチワカエデ

 

 

徒然草155段「春暮れてのち夏になり、夏はてて秋の来るにはあらず。・・・・木の葉の落つるも、まず落ちて芽ぐむにはあらず。下よりきざしつはるに絶えずして落つるなり。」

意訳「春が終わったから夏が来るとか、夏の次は秋が来るとか、そんな単純なもんじゃない。春のうちに夏が始まっていて、夏の風には秋の気配というものがすでにやって来ている。秋から冬だって、木の葉が落ちてから、冬が来て、また春が巡るというものでもない。秋の葉っぱは、枝の奥底から次なる命の気配を感じて、安心して落ちていくのさ。(人間の命にも、すでに死はやってきているのを知らなけらばならんが、それは季節の循環という悠長なことでもないのだよ。きみの冬到来は、明日かもしれないが、きみは木の葉のように安心して去っていけるか?)」

 

なかなか、滋味あふれる兼好法師さんのお言葉ではあるが、人の命と異なって、錦秋を愛で、落葉をはかなむ

心持は、なにかしら安らぎに満ちている。「循環」という、美辞が念頭にあるからなのだろうか。

 

 

ウコギの仲間 コシアブラ、タカノツメのクリーム色は美しい。秋まで目立たない仲間たちが、急に輝きを放つ。

 

 

 

アオハダの黄いろ。

 

北風に震えるハウチワカエデの木の葉たち。すでに、冬が到来し、来春の木の芽がずんずんと信号を送っている。

 

 

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青葉山 秋色

2019-11-15 08:03:05 | 日記

朝晩冷えてきたので、ようやく青葉の森が、輝きだしたようだ。昨日は、遅く出かけたので、森に入ったのは1時間足らず。歩いて片道1時間、今日は、早く出かけよう。あと、1週間たらずの、輝きだろう。葉っぱ拾ってきて、もう少し、名前を正確に覚えようね。

 

 

赤いのは、ハウチワカエデ、ヤマモミジ、、オオモミジの仲間が多いな

 

褐色をおびているのは、楢の仲間か.

 

この黄色いのは、コシアブラかな、グローブ上の葉っぱは「5枚」ついてないと、違うかな。

 

ハウチワカエデ

 

ヤマモミジとオオモミジの違いは、図鑑から。ギザギザ細かいのは、オオモミジかな。

 

黄色から赤に向かうオオモミジ

 

この赤くなっている複葉の木の名前分からん

 

でも、きれいだ

 

ウリハカエデなのかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すこし、オーバー気味か。

 

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白鳥さんいらっしゃい でも独りぼっち

2019-11-13 19:09:22 | 日記

 広瀬川に、いよいよ白鳥さんが到来。長旅で疲れたのか、陸に上がって、光をいっぱい浴びて、羽の毛づくろいを盛んにしている。

オオハクチョウかコハクチョウかはくちばしの黄いろで見分けるとか。

コハクチョウだと思うが、♂♀の違いは不明。そして、独りぼっち。仲間、家族はどうしたんだろう。

少し心配になってくる。白鳥さんも一人では生きられないだろうから、このままだと、もっと南の白石川か北

の伊豆沼に飛び立つのだろう。

もう、二、三日様子を見よう。でも、長旅なのに純白な衣装をまとっている。なんて、美しい生き物なんだろ

う。そしてなんて優しい目。この生き物に、幸あれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 嘴をよく見て、鼻腔より黄色が先に出っ張っていればオオハクチョウ。このお方は?

 

http://www3.famille.ne.jp/~ochi/bird/hakucho.html

 

 

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