かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

曙杉(メタセコイア)の化石

2019-11-19 08:18:40 | 日記

歩いて15分、近所の広瀬川の河床に、そのメタセコイア化石群は存在している。このところ、大きな台風が来ないので、川は澄んで浅瀬となって、歩いてその化石の前に立って、手で触れることができる。300万年前に存在した胸高径1.5mほどの巨木の根元に手をあてがうことができる。まさに、石だ。とても固く爪を立てても削れそうにない。

300万年前、ここいらはどのような風景だったのだろう。すこし調べたが、日本列島は、まだ今のような形をしていなくって、やっと大陸から引きちぎられたような形で、この東北地方は、半ば海岸、半ば海のような細長い格好をしていたようだ。気候は温暖、500~600万年前に生まれたとされる類人猿は、今のアフリカとか遠いところに生まれていたが、この辺にはまだ、シカ、ゾウ、オオカミの類がうろうろしていたのだろう。海にはクジラが捕鯨の恐怖もなく悠々としていた。四季はあったのだろう。メタセコイアの巨木の森は、秋になると今のように黄金に輝いて、さらさらと落ち葉を落としていたのだろう。

それから何百万年のあと、氷河期が来て、マンモスなんかが歩きだすころ、北半球のメタセコイアは、絶滅への道を歩んだというのかな?

広瀬川の化石は、300万年前に火山灰に埋もれて珪木化や炭化したものと記されている。さあ、どこの火山が爆発していたのだろう。大きな地震や津波も繰り返されていたのだろう。シカやオオカミの悲鳴も聞こえてきそうだ。

秋の静かな午後、化石木の根元にアキアカネがあったかな陽を浴びてじっとしている。地球の歴史を1年のカレンダーにしたら、人類の誕生は、12月31日大晦日の午後11時36分(そろそろ、紅白が終わるころ)、この化石が生きていたのは、同じ大みそかの午後5時過ぎ、オイラの人生は65年・・アキアカネの人生は1年・・1秒にも届かない、いまの命たちに言い知れぬ愛着が今日も湧いてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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