かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

みちのくの富士

2020-06-22 19:45:03 | 日記

2020年、富士山は閉ざされた。体力の続く限り7月1日の山開きには登ろうと決意していたのだが、昨年は悪天により五合目から弾き飛ばされ、ことしは、麓に行くまでもなくコロナ禍によって山は閉じた。

さて、昨年の決意は、来年、再来年と引き継がれていくのだろうか。たかが富士、されど富士、富士に執着して、焦がれて、意識が薄れるまで登り続けようと決意したからには、こころはすでに2021にあるのだが、来年のことは誰も分からない。

あっ、そうだ。全国に300数余の「ふるさとの富士」があるじゃないか。

みちのく・東北には、颯爽とした津軽富士の岩木山、秀麗な出羽富士・鳥海山、威風堂々の南部富士・岩手山、そして、ぶっ飛ばされてもめげない宝の山の会津富士・磐梯山があるじゃないの。

そうだな、そしたら今年は山開きの7月1日を目標に賢治の愛した岩手山に登りますか。梅雨時日本列島、天気は当てにならんが、雲海からすこしでも陽が射してくれれば御の字だ。

標高にしたら、富士山の半分、麓にてんぱって、毎日、ご来光のチャンスを待ちましょう。さて、明日はテントの点検に入ろう。そして一眼に、三脚も持参し、「星めぐりの南部富士」仰いでみましょうね。

ふるさとの富士


今日の散歩から

 

    エノキか

エノキ(榎)について語ろう 木へんに夏と書いてエノキか。

葉っぱも、甘い木の実も、虫や小鳥が大好きで、ボロボロになる

かれらに身を捧げる。

ほら、みてごらん、すでに葉っぱのあちらこちらを、誰かさんに

食いちぎられている。

それでも、たくさん大気を吸って、秋になるとたくさんの実を色づかせ、たくさんの小鳥たちに実(身)を捧げる。

小鳥のフンのなかに少しだけ生きた種が混じっていて、どこかの土に落としくれればいいのだ。

エノキは、やさしい木だ。

  

     

ホオノキの実は、育っている。

ホオは、その子に鋭いトゲトゲの防具を着せて、なにものかの侵入を守っているかのようだ。。その、トゲトゲは、ほんとうに痛いのか触ってみたくても、あまりにも遠く、高いところに突き出ている。

秋までに、種子が弾けて風に飛ぶのか、誰かさんにゆだねるか、秋まで見守ってホオの真実を知りたいのだ。

  

 

 

 

 

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合歓の花の咲く頃

2020-06-20 21:23:16 | 日記

広瀬川の河原にネムノキの花が咲き始めた。

河原を散歩していて、5月になってもいつまでも眼をさまさない木を、ずいぶんのんきな木だなと思っていたら、そのうち「羽状複葉」の特徴的な芽がほころび始めたのでネムノキなのだろうと思っていたが、今日、あのやさしいピンク色のクジャクの羽根のような花が咲きだしていたので、やっぱり「ねんねむのき 合歓の花」だと安心した。

今日は、ほんの少ししか咲いていなかったが、芽がいっぱいついているので、あと1週間もすればこの木は、やさしいピンクに覆われるのだろう。

それにしても、早春から夏まで、花の咲く順番がだれかに決められていて、ミツバチ、ハナバチ、チョウなど蜜を集めたり栄養にしたりと宿命をもたされた生きものたちが、仕事にあぶれないように、腹を空かせないように、この世はうまくできているような気がする。

たとえば、おなじモクセイ科のオオバイボタという花が、甘いにおいの白い花が今日は満開で、カラスアゲハやハナバチを集めていたが、すぐ近くには、モクセイ科のトウネズミモチという花は、まだ青い蕾のままで、花の開花はこれからだ。

虫たちにしたら、子育てや子づくりのための体力強化に要するかぎられた期間内に、ごちそうがある時点だけてんこ盛りで与えられるよりは、とぎれなくまんべんなくありつけた方がいいに決まっており、順序良く花が咲いてくれた方がありがたいのだろう。

一方、花には花の事情というものがあって、お隣どおし一斉に花を咲かせたら、訪れる虫たちが少なくて、花粉を思うように運んでくれないだろう。

花に花は、虫に虫の、それぞれの事情というものがあって、そのような事情をだれかがわきまえて花の開花をプロディユースしているのだろう。そのだれかを「神様」という言葉で置き換えたらファンタジーなのだろうが、花や虫たちの ずうっと長い世代交代のあいだにが考えられた「智慧」なのだろう。その間には、数多くの滅びた種というものがあっただろうに。

温暖化が、さらなる犠牲を強いらなければいいのだが。

 

 

 

  「フォト」で3D処理した合歓の木と広瀬川 

  

 

 

   

           マメ科 ネムノキの花 やっとひらいた

 

 

 

   

         多数のピンクのおしべが花火のように広がっている

 

 

 

   

     「はなせんせ」にモクセイ科トウネズミモチではないかと教えられた。まだツボミである。

 

    

     トウネズミモチのツボミにハムシの仲間だろうか、遊んでいた。(と勝手に思っている。)

 

 

 

 

   

   甘いにおいのモクセイ科オオバイボタの花にカラスアゲハやハナバチがたくさんやってきていた。

 

    きょうも ティモフォーエワの残像を思い浮かべ、YOUTUBEを聴きながら、眠りにつく

    

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思い出した女流ピアニストの名前

2020-06-19 16:38:04 | 日記

Lubov Timofeyeva 

若い日の部屋に張ってあった(たぶんYAMAHAの)大型のポスター。当時、脚光を浴びていた若き女流ピアニスト。モノクロのポスターで愁いを帯びたような美し表情に、ただ、張っておけばよかった。レコードを買ったとか、なんども聴いたとかの記憶はない。たぶん、クラスメートからもらって、眺めているだけで心地よいから張っていただけで、ファンでも何でもないのだが、その部屋を引っ越すまで飾って眺めていたのだろう。ポスター1枚だけで、なんだか知れない美しい音楽が流れているような。ロシア出身のピアニストであることだけは覚えていた。一度聴いただけでは覚えられないような、ロシアの名前。

50年近くなって、どういうきっかけか知らないが、「あれはなんという名前のピアニストだったのだろう。」と気になっていた。タチアナ・ニコラエーワはもっと古いし ワレリー・アファナシエフは男性だし、なんかそんな名前だったな・・・・と真面目に検索しだしたら・・・

「チモフォーエワ」、「ティモフォーエワ」に行きついた。「リーボフ・ティモフォーエワ」、ソビエト生まれ、1969年ロン=ティボー国際音楽コンクールに18歳で優勝した逸材。

部屋に張ってあったポスターはその当時の容姿だったんだと、合点が行く。当時からの世界的女流ピアニストというとアルゲリッチしか知らんが、その後も活躍されていてハイドン全集なんかも出していた。ショパンやシューマンもYoutubeで聞いてみたが瑞々しく音が美しい。(美しいのは、絵だけではなかったんだ)

やっと、50年ほど忘れていた名前がよみがえり、胸のつかえがとれたような気がした。そして、90年代や2000年代の音を今改めて聴いて、彼女の音をあの当時の姿に重ね合わせて、甘美な時を2020年に過ごしている。ハイドン、全部聴いてみよう。

 

4か月振りに行きつけのクリニックにいったら、あまりにも空いていて30分もいただろうか。先生に4か月前の検査結果、「中性脂肪と尿酸値、γアルファ値が異常です。脂肪肝の恐れがあります。」と告げられた。・・・・・(最近の山での不調は、体重増ばかりではなく、内臓疾患か・・)と、恐れ入り、昨日は、アルコールをやめた。よく、眠れなかった。

来月に3年ぶりとなる健診予約。恐れ入る結果となるのか。自制は、結果を聴いてからでいいか迷う。

 

 

 

 

       

          蔵王の道に安らいでいたミドリヒョウモン♂。生きた役割をおえたかい?

 

 

       

           蔵王の道で、唯一撮った花。ツマトリソウの白さ。

 

 

 Youtubeからシューマン「謝肉祭」

   

 

 

 

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モンベルストックくんさようなら

2020-06-18 19:47:26 | 日記

晴天のきのう、遠刈田温泉から屏風岳の前衛峰の烏帽子岳(登りの標準タイム4時間30分)をめざすも、体調不良により、手前の前烏帽子岳まで5時間を要す。風も弱く蒸し暑いのかハエ・ブヨ・カの多数発生し、少し休むたびに顔や首にまとわりつき、不快なことこの上なし。楽しみにしていた、頂上でのノリシャケベンも虫を祓いながら早々にすませ、下りにつくが、登りのタイムロスのため温泉に寛ぐ余裕なし。セブンイレブンでビールとコーラをもとめてがぶ飲みして最終バスにのる。その、バタバタがたたって、ビールを飲んだ公園のベンチにストックを忘れる。誰かが使ってくれれば本望だ。と、あきらめたが、24時間立って遠刈田に駐在がある白石警察署に落とし物の紹介を行うところが、さとりきれんサガ。いまだに拾得の届け出ないとのこと。あたりまえだ。7500円の損害也。

 

   

遠刈田温泉から雪の残る屏風岳を望む。 

衛兵のような烏帽子と前烏帽子が向かって右に重なり、左に水引入道、左奥に不忘山か。

 

 

 

   

やっとたどり着いた前烏帽子の山頂から、烏帽子と屏風岳を望む。虫が多いので、はやばやと退散す。

 

 

   

ノリシャケベン。海苔は中段に。シャケの切り身、シソ昆布、ゴマ高菜漬、自家製きゅうりのキュウちゃん、紀州南高梅シソ漬、これがあれば茶碗二杯強の雑穀米いり白米弁当の食が進むこと限りなし。

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仙台フィルと山響を応援しよう

2020-06-16 18:35:08 | 日記

日曜日のNHK「クラシック音楽館」で、仙台フィルが3.11後に、あちこちの避難所を訪問するなどしてミニコンサートをひらき、被災者たちの落ち込んだこころをすこしづつ解きほぐし、やがてうるんだ眼を輝かせ、笑みをももたらしていく様子が描かれてたが、目に見えない音楽には、何かしらの生きる力を与えてくれる働きがあるのが、「目に見えて」分かった。

早速、コロナでダメージを受けたあとの仙台フィルを応援したくなり、コンサート情報を開いたら、どうやら7月から活動を開催するようだ。お隣の山響(山形交響楽団)との合同コンサートになっていて、山形と仙台でそれぞれ行うようだが、仙台はもう売れきれみたい。

山形も、あと数枚、1階後方奥の隅の方だけ(売れ残っているのは一番席の悪そうなところ)残っていたが、躊躇することなく購入してしまった。飯森さんがチャイコフスキーの5番を振るのだという。元気づけられそうで、仙台も山形もチケット完売状況なのは、コロナのせいで4か月ちかく閉ざされた生活を強いられ、今後の生活にも不安なこころを強いられたヒトビトの心根を反映したものだろう。ライブ音楽の力に皆飢えているらしい。

二度目に沖縄に渡る前には、仙台フィルより飯森範親(いいもりのりちか)さん率いる山響に魅かれてモーツァルトを聴きに、よく山形まででかけたもんだが、飯森さん指揮による仙台と山形の合同コンサートは、数年前、仙台でやったマーラーの「復活」でも元気づけられた経験があり、おとなりどおしで、両オケは息があっているようだ。

仙台フィルと山響は、チケットはS席でも5000円程度と地方価格で(団員の給料も地方相場だろうが)、移動費用もかからず、年金生活者であっても、年に数回ならば聴きに行こうという気にはなっている。オケも地方の文化財産なので、ささやかながら支援もしたいという気持ちもあるのだから。(自己満足に過ぎないほど微々たるものだが・・)

*誰にも話したくはないが、仙台フィルの来年1月定期公演は、牛田智大くんのピアノと鈴木優人さんの指揮棒、必ずS席確保します。(第二波蔓延の時期だったりして・・・)

 


2020.6.16 野草園点描

   

夏は、もう来ているよ! 山に向かうべし!

 

 

*訂正=ヤマブドウの実とあるのは、花でした。

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