日曜日のNHK「クラシック音楽館」で、仙台フィルが3.11後に、あちこちの避難所を訪問するなどしてミニコンサートをひらき、被災者たちの落ち込んだこころをすこしづつ解きほぐし、やがてうるんだ眼を輝かせ、笑みをももたらしていく様子が描かれてたが、目に見えない音楽には、何かしらの生きる力を与えてくれる働きがあるのが、「目に見えて」分かった。
早速、コロナでダメージを受けたあとの仙台フィルを応援したくなり、コンサート情報を開いたら、どうやら7月から活動を開催するようだ。お隣の山響(山形交響楽団)との合同コンサートになっていて、山形と仙台でそれぞれ行うようだが、仙台はもう売れきれみたい。
山形も、あと数枚、1階後方奥の隅の方だけ(売れ残っているのは一番席の悪そうなところ)残っていたが、躊躇することなく購入してしまった。飯森さんがチャイコフスキーの5番を振るのだという。元気づけられそうで、仙台も山形もチケット完売状況なのは、コロナのせいで4か月ちかく閉ざされた生活を強いられ、今後の生活にも不安なこころを強いられたヒトビトの心根を反映したものだろう。ライブ音楽の力に皆飢えているらしい。
二度目に沖縄に渡る前には、仙台フィルより飯森範親(いいもりのりちか)さん率いる山響に魅かれてモーツァルトを聴きに、よく山形まででかけたもんだが、飯森さん指揮による仙台と山形の合同コンサートは、数年前、仙台でやったマーラーの「復活」でも元気づけられた経験があり、おとなりどおしで、両オケは息があっているようだ。
仙台フィルと山響は、チケットはS席でも5000円程度と地方価格で(団員の給料も地方相場だろうが)、移動費用もかからず、年金生活者であっても、年に数回ならば聴きに行こうという気にはなっている。オケも地方の文化財産なので、ささやかながら支援もしたいという気持ちもあるのだから。(自己満足に過ぎないほど微々たるものだが・・)
*誰にも話したくはないが、仙台フィルの来年1月定期公演は、牛田智大くんのピアノと鈴木優人さんの指揮棒、必ずS席確保します。(第二波蔓延の時期だったりして・・・)
2020.6.16 野草園点描
夏は、もう来ているよ! 山に向かうべし!
*訂正=ヤマブドウの実とあるのは、花でした。