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安易に清水の舞台から飛び降りるが、意外に用心深い。極めて自己中心的だが、意識がない部分で情が深かったりもする。

チャイニーズマザー 中国考

2015年09月19日 15時30分23秒 | 日記・エッセイ・コラム

これは、二年半前、入院中に読んだ本です。

「ワイルド・スワン」

淡々と、猛烈に重い、残酷な内容が書かれていました。

 

 

なので、今回、この本を読むには勇気と気力が必要なことは解っていました。

 

 

 

 

読むこと、知ることを避けて通って、極楽とんぼチックに生きる方を選びたいと思いつつも、

事、内容が産婦人科であることが、くちこの背中を辛うじて押したという感じです。

8年間の産婦人科時代、くちこなりに、見てきたこと、感じてきたことがあるのでね。

中国の裏側、その非道さを知る一人になるべき責務のようなものも、うっすら心にあったりして。

 

ある程度予想していたので、

もちろん、その残酷さ、極悪非道さは凄まじいものでしたが、

案外、サクサク読めました。

 

先ず、自分が56歳であると、

この過去の話が、自分の生きていた時代と重なることに衝撃を受けました。

くちこは、1958年生まれ。

文化大革命は、1966年→1976年。

毛沢東は、1893年に生まれ、1976年に死亡。

くちこは、その気になれば?この目で見ることができた訳です。

 

思い返すと・・・

中学時代の体育の先生が、思いっきり共産党だった気がします。

保健体育の授業は、いつも政治的な話ばかりでしたから。

そして、いつも手には、毛沢東語録がありました。

ちょうど、神父さんが、聖書を片手に持っているように・・・

毛沢東を崇拝していたんだと思います。

くちこ達は、日本政府に対する批判を常に聞かされていました。

まっさらで、真っ白な頭に織り込まれる感じだったかも。

こういう教育が昂じると、「洗脳」されるんだろうな・・・

 

と言うことで、くちこは、なんとなく、毛沢東は偉大な人とすり込まれていた訳で、

後に、その本場中国で突然、「毛沢東批判」が採択された時には、

あれ?と、突然、白を黒と言われたような驚きでした。

別に、崇拝していた訳では無いけれど、少なくとも中国人にとっては神様のような人だと思っていたので。

 

1989年、天安門事件の報道を見て、やっと、薄々!理解した次第です。

事件に対する報道規制の凄さに、やっと、抑え付けられているんだな、と実感しました。

 

常々、真実って何だろうって思うくちこです。

無限数の隠しカメラの映像でも残っていない限り、

真実は、その立場によって白にも黒にもなる・・・

そこには、思想や洗脳も絡み、記憶だって変化する。

後日談として聞くだけの身としては、その思想や立場からの話しか聞けないのだから。

 

さて、一人っ子政策。

文化大革命の政策の一つみたいです。

この革命の犠牲者は数千万人で、

その数千万人を迫害した加害者は、一億人とか・・・・

さすが中国?

規模が違うわ。。。

一人っ子政策の残忍さも凄い。

これって、お国柄もあるのかなあ、と。

日本だって、残忍なことは沢山してきたと思うけれど、

その残忍さ、なまじ人口が多いせいか、

人の命の価値が全く無い感じ。

 

そして、この文化大革命について、

中国の子供達は学校で習わないそうです。

国の方針で、

知らずに大人になる。

そして、別の洗脳を受ける?

ふうむ。。。

 

産婦人科時代、何人かの中国人の出産に立ち会いました。

一人っ子政策は知っていましたが、

基本的に、中国は儒教思想の強い、

親を敬う、辛抱強い国民って思っていたんです。

が、

まああああ!

皆さん、わがままな産婦さん達でした。

関わったのは数人ですけれどね。

親は子供の使用人という感じでした。

我慢もできない。

お産って、素顔がごまかせないから、ね。

ざっくり、月に50人位のお産がある病院でしたが、

インド人、アメリカ人、フィリピン人、タイ人、

色々とご縁がありましたが、

わがままさは、中国人がピカイチだった気がします。

それが、最初は意外で、

その内、ああ、一人っ子政策の弊害なのかと理解した訳です。

ま、

その、

くちこも、一人っ子なんですけれどね(^_^;)

 

中国。

あれほどの文化を持っていた国なのに。

美術工芸、文芸・・・秀逸なのに・・・

反面、こんな理不尽なことを延々続けてたんだなあ。

と、

徒然もの思うくちこでした。

 

注)

くちこは、基本、政治的知識が欠落しているので、

上記が絶対に正しいと言い張るつもりはありません。

 

コメント (30)
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