日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

地域の記憶

2006年04月24日 | インポート
昨日は、住んでいる川端自治会による、周辺河川等の清掃奉仕作業だった。

自治会の集落の間を流れる、二級河川千鳥川の河川敷内の、およそ400メートルの区間の除草作業等を、自治会の三十数世帯全世帯の参加で行う。

午前9時ごろから、男性は上流側と下流側からとに分かれて除草作業を開始し、女性は川端公民館に集合して、懇親会の料理作りを始める。

子ども会も、集落周辺の空き缶拾いを手伝った。

昭和32年7月25日の諫早大水害により、千鳥川の両岸に所在する川端自治会の集落は、大きな被害を受けた。
ほとんどの家が床上浸水し、中には洪水で押し流された家もあった。
当時3歳だったが、水害後の後処理の模様を記憶している。

その諫早大水害の翌年より、千鳥川に対する畏敬の念を表すために始められた行事であり、毎年7月25日に行っていたが、近年は勤め人が多くなった事から、7月25日に近い日曜日に行うようになっていた。

除草作業を実施する区間には2つの可動堰があり、7月には田植え後の灌漑用水の確保のためにそれらの可動堰を立てて、それらの上流側に流下水を貯留しておくために水位が上がり、除草作業がしづらいという意見があり、今年からはそれらの可動堰を立てていない時期に実施しようという事で、昨日の実施となった。

作業は11時ごろまでには完了し、12時から懇親会が始まった。
作業でかいた汗をシャワーで流した後にビールを飲み、ご婦人方の心づくしの手料理に箸をのばしながら語り合う、和やかな楽しい時間を過ごせた。

地域の記憶は、少しずつ形を変えながらも、連綿として受け継がれていく。


豊田かずき