日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

無風状態

2012年10月20日 | インポート
2ヶ月に一度の病院通いの日だった。

2か月分の薬を貰うために、その都度診察を受けなければならない。

待ち時間5分。体重・血圧を測定してもらって、医者の先生の診察は2分程度。

それから会計の窓口に診察代のお金を払うまでが10分以上待たされる。

会計で診察代を支払ってから、別の所にある薬局で医者から出してもらった処方箋通りの薬を出してもらう事になる。

その薬局でも通常はかなり待たされるが、本日は私が行った時刻には薬局の利用者が比較的少なくて、5分程度で名前を呼ばれた。

11時20分頃に薬を受け取ってから、友人に電話を入れてみた。

「釣れてますか?」

「ボラばっかりです。」

「どこですか?」

「この前の有喜です。」

「今病院が終わったので、これから私も行きます。」

ということで、家を出る時から魚釣りの諸道具は車に積んでいたので、途中でサビキ仕掛け用の餌のアミを買って、有喜漁港に向う。

餌釣り用の青イソメは、昨日の仕事帰りに購入していた。

この前釣った有喜漁港の河川右岸側の突堤では、友人も含めて4人が釣竿を出していた。

私も友人の近くで竿を出す。

サビキ仕掛けの錘カゴにアミを詰めて投入する。

ボラが群れを成して回遊しているが喰いついてはくれない。

友人は時々、サビキ仕掛けでボラを釣り上げている。

仕掛けは昨日の仕事帰りに同じ物を買ったので、仕掛けのせいではない。

ということは「ウデ」の違いしか考えられない。

私の場合は、海釣りは好きではあるが上手ではない。

友人との釣果の比較で、それが歴然としている。

サビキ仕掛けを置き竿にしたままで、渓流仕掛けの竿を出し、青イソメの餌釣りを始める。

渓流仕掛けの餌釣りの方には、ぼちぼちとカワハギやベラなどの小魚たちが喰いついてくれる。

本日釣れてくれた小魚の中に、18cmぐらいのアラカブが1匹混じっている。

0.4号のハリスで、かなり引き込んで楽しませてくれた。

友人以外の3人の釣り人は、午後3時ごろまでには納竿して帰ってしまった。

夕方の4時ごろに友人は用事が出来たので、先に帰る事になった。

その際に、私にボラを4匹分けてくれた。

友人は全部で10匹以上のボラを釣っていた。

心優しい友人である。

ありがたくいただいた。

友人が帰った後で、友人が釣っていた場所に釣り座を移して、サビキ仕掛けで挑戦してみる。

アミ餌はほとんど使っていなかったので、ひとつまみずつ撒き餌のようにして、仕掛けのところに投げ入れる。

回遊しているボラがうじゃうじゃと寄って来る。

そのうちに浮きが動いた。

素早く合わせて引き上げる。

25cmぐらいのボラが上がった。

その後も同様にして、短い時間の間に立て続けてボラが釣れてくれた。

小さなクーラーボックスにぎゅうぎゅう詰でも入らなくなったので、5時少し前には納竿した。

帰ってから数えてみたら、ボラの総数は13匹だったので、友人から分けてもらった4匹を差し引けば、9匹は自分で釣った事になる。

その他にも、カワハギ4匹、ベラ1匹、アラカブ1匹、メゴチ1匹、海タナゴの子1匹、名前を知らない小さな魚の子3匹の釣果だった。

なぜボラが釣れたかということは、だいたい理由が分かる。

お日様の位置が傾き、釣っていた場所が、突堤の陰になって暗めになり、ボラの目からはサビキ仕掛けの擬餌針が、アミと判別しにくくなったのではなかろうかという事が考えられる。

本日は無風状態の絶好の釣り日和だった。

先日来、心の中に吹き荒れていた怒りの強風も、ボラが釣れた興奮ですっかり治まって無風状態に落ち着いてしまった。

単細胞の典型みたいな自分に気付く。

心の中の思いは、吐露してしまえば楽になる。

最近書いた日記のテーマで、「備忘録」と「新聞配達」というのにコメントが寄せられた形跡があるが、私が読む前に削除されていたので内容が分からない。

少し気にはなるが、まーいいか。

心の中は無風状態に戻ったので、月曜日からは、また楽しく働かせてもらおう。

趣味の魚釣りは、心をリフレッシュしてくれる。



豊田一喜