日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

形を間違えて覚えていた漢字「落」

2012年07月25日 | インポート
大村市竹松遺跡発掘のアルバイト作業の休憩時間中のはなし。

同じ班のKさんが、漢字の「落」の筆順に関して話しておられた。

小学生の授業参観に行った親御さんから、学校の先生が、漢字の「落」の筆順が間違っているという事を指摘されたのだそうだ。

私も、その指摘された学校の先生と同じ筆順で覚えていた。

要するに、サンズイヘンをまず左側に書き、その後にそのサンズイヘンの右側にクサカンムリを書き、そのクサカンムリの下側に各という文字を書くという筆順が正しいものと思い込んで50年近く過ごしてきた。

私の場合は、「落」という漢字の形そのものを間違えて覚えていた。

大きなサンズイヘンの右側に、小さなクサカンムリが配置されて、その小さなクサカンムリの下側に各という文字が配置されている漢字が「落」という文字だという風に思い込んで覚えていた。

休憩時間中の会話の中では、同じ班のKさんも、Sさんも、Tさんも、隣の班のTさんも、ことごとくクサカンムリを先に書くのが正しい「落」の筆順だという。

多勢に無勢、こちらの主張が絶対的に不利ではあったが、上記の様な形の漢字が「落」だという認識だったので、その時までは自分の方が正しいのではなかろうかと少しだけ思っていた。

漢字の筆順は、上側から下側へ、左側から右側へ、左上側から右下側へ書くという基本は間違っていないと思っていたので、自分が認識している「落」の漢字の形からすれば、自分が覚えている筆順の方が正しいのではなかろうかと思っていた。

終礼の前に、同じ班のIさんとMさんに尋ねたら、私と同じように、サンズイヘンの方を先に書くと言われる。

2名の同調者を得て、やっぱり自分が覚えていた筆順で間違ってはいなかったのだとその時までは思っていた。

家に帰ってからきちんと調べて、明日反論してやろうと思いながら、友人が運転する車で帰路についている時に携帯にメールが届いた。

同じ班のTさんからで、「2班のTです。「落」の筆順、くさかんむりの横棒からです。下の子の漢字ドリルで確認しました」というもの。

やっぱりかと思いながらも、家に帰れば「漢字筆順ハンドブック」という本があるはずだから、それで調べたならばもしかして自分の覚えている筆順が正しいように載っているかも知れないと思いながら自宅へ。

調べてみた。

形自体が自分が覚えている「落」の字と違っていた。

大きなクサカンムリの下側の左側に小さなサンズイが配置されていて、その右側に各という字が配置されている漢字が「落」だった。

だから、漢字の筆順の原則に当てはめれば、上側から下側へ書くという事になり、自分が覚えていた筆順は明らかに間違っていた事になるという事を確認できた。

50年近く何の疑いも無く、漢字の形そのものを、小学校の3年生の頃以来、ずっと間違って覚えていた事になる。

私たちが小学生の頃には、国語の時間に、教科書の中で新しい漢字が出てくると、ひとつずつ先生が黒板に書いて、筆順から教えてくれていた。

もしかしたら「落」という漢字を習った時に居眠りをしていたのか、教えてくれた先生も誤った筆順で教えてくれたのかもしれない。

今度、小学校の時の同級生に聞いてみよう。

同級生も私と同じ筆順で覚えているのであれば、先生が間違えていた可能性が大きいし、そうでなければ自分が居眠りでもしていたのだろう。

いずれにしても、「落」の字の正しい筆順を、この年になって知る事が出来た。

しかし、「落」は形声文字で、意味(形)と音(声)とを示す部分から成り立っている文字だということだが、下側の洛が「ラク」という音を示す部分であるとすれば、上側のクサカンムリが意味(形)を表す部分になるはずだが、クサカンムリからは「落ちる」という意味(形)が連想できない。

あるいは、形と声が逆なのかよく分からない。

竹松遺跡のアルバイト作業は、「体重を減らすことができて、お金がもらえて、晴耕雨読ができる仕事」だという事のほかに、「漢字の勉強もできる」という項目を追加しなければならないようだ。



豊田一喜


以下は、漢字に関連する知識のサイトです。

興味があれば開いてみてください。


http://www1.ocn.ne.jp/~koyu/kan/nari.htm#moto

http://www.hyou.net/ra/rikusho.htm

http://chaichan.lolipop.jp/src/kanjikigen.htm#jyoyou




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