川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

西伊豆②安良里と田子

2010-01-30 08:50:04 | 出会いの旅
 1月27日(水)晴れ

 宿から見える遠笠山(天城高原)に連れて行ってもらったが高原一帯がゴルフ場やベコニアガーデンという私有財産になっていて展望の開けたくつろげる場所はどこにもなかった。公共の広場としては天城連峰の登山口の駐車場があるだけである。

 ここまで立派な県道がついているのだがこんなことが許されるのかと思った。企業(東急?)のための道ではないか。近くには霊友会の巨大な施設もあるようだった。

 気分を切り替えて昨日の道をたどり、西伊豆の土肥(とい)に向かう。

 地図を見ると土肥の南に「丸山城跡」とあるので目星をつけて行ってみた。散歩中のお姉さん(80代か)が海岸からの登り口を教えてくれた。

 丸山城跡http://www2u.biglobe.ne.jp/~ture/izumaruyamayasgi.htm

 海賊の末裔の富永氏の出城跡だという。頂上は広場になっていて島原の原城跡を思い起こさせた。

 駿河湾全体が視野に入る、海賊の拠点としてはうってつけの地である。暖かい日差しを浴びる草地に座って海を眺めているとうとうととして眠ってしまいそうだ。

 黄金崎(こがねざき)で妻は昼食。僕は散歩。駿河湾の潮をなめる。

 黄金崎http://images.google.co.jp/imglanding?q=%E9%BB%84%E9%87%91%E5%B4%8E&imgurl=http://shimas.at.infoseek.co.jp/koganezaki.jpg&imgrefurl=http://shimas.at.infoseek.co.jp/nishiizuni_yukouyo.htm&usg=__3eyXm9PpJG2j79DEODJ9Isi2FVs=&h=480&w=640&sz=36&hl=ja&um=1&itbs=1&tbnid=Jnnj6fFBKWQctM:&tbnh=103&tbnw=137&prev=/images%3Fq%3D%25E9%25BB%2584%25E9%2587%2591%25E5%25B4%258E%26hl%3Dja%26rlz%3D1T4TSJB_jaJP347JP347%26sa%3DX%26um%3D1&rlz=1T4TSJB_jaJP347JP347&sa=X&um=1&start=3#tbnid=Jnnj6fFBKWQctM&start=7

 南下して安良里港に寄る。

 こんな港があるのかと思うほど理想的な天然の港である。写真をゆっくりごらんになってください。

  西伊豆・安良里港http://www.google.co.jp/imglanding?q=%E5%AE%89%E8%89%AF%E9%87%8C%E6%B8%AF%E3%80%80%E9%A2%A8%E6%99%AF%E3%80%80%E5%86%99%E7%9C%9F&imgurl=http://img01.jalan.jp/jalan/images/pict2L/Y7/Y319597/Y319597184.jpg&imgrefurl=http://www.jalan.net/uw/uwp3400/uww3401.do%3FyadNo%3D319597&h=450&w=600&sz=47&tbnid=_ROnVrJctCBdOM:&tbnh=101&tbnw=135&prev=/images%3Fq%3D%25E5%25AE%2589%25E8%2589%25AF%25E9%2587%258C%25E6%25B8%25AF%25E3%2580%2580%25E9%25A2%25A8%25E6%2599%25AF%25E3%2580%2580%25E5%2586%2599%25E7%259C%259F&hl=ja&usg=__5o1wVxW1DQClljNNTs1IAwgoabE=&ei=h1ljS-XsDo3q7APq26gY&sa=X&oi=image_result&resnum=4&ct=image&ved=0CA0Q9QEwAw&start=0#tbnid=_ROnVrJctCBdOM&start=3

 港を散歩した後、街に出てみるとお姉さん(70代と80代)が二人椅子に座って世間話をしていた。
 僕が遠い昔、土佐の鰹(かつお)船がこのあたりで餌になるイワシを買い入れた話をすると鰹漁でにぎわった娘時代を懐かしんで話が盛り上がった。唄もうたってくれた。「安良里港(みなと)は巾着港(みなと)入れて絞めれば出ばが無い」
 通りがかりのもう一人のお姉さんも加わった。

 巾着状の安良里港に漁師たちがイルカを追い込む話は印象深い。能登の真脇(まわき)という縄文期の遺跡で見たイルカ漁を思い出した。そんな漁がほんの最近までここでは続いていたのだ。

 安良里のイルカ漁http://nature.i-ra.jp/e90015.html

 今はだれも聞いてくれない話だという。日を改めてゆっくり聞かせてもらいたいと思った。


 お隣の田子港。

 美しい入り江の果ての駐車場から灯明ヶ崎遊歩道を登ってみる。目の前のウミウの住む巨岩が入り江をふさいで天然の良港となっている。このままずうっと歩いていきたいが夕暮れが近付いているのでそうもいかない。

 引き返して港に戻る途中で元漁師という二人の方に出合った。65と75。お二人とも鰹船に乗った。最盛期にはこの田子だけで700人以上の漁師がいた、みんなどこに消えてしまったのか影形もない、といわれる。

 今は目の前の海に落ちる夕日を撮りに写真愛好家が押し寄せてくるという。

  田子・夕日http://s002a001.town.nishiizu.shizuoka.jp/hp/page000000800/hpg000000769.htm


 田子といえば青柳裕介の漫画『土佐の一本釣り』に純平が田子に修業にいく巻がある。土佐の鰹漁と深いつながりがある地であろう。ここの鰹節づくりは土佐から学んだものらしい。僕の母方の祖父も鰹船に乗った。この港にも世話になったのではないか。

 『土佐の一本釣り』をもう一回読んで、今度はゆっくりこの地を訪ねることにしよう。

 http://nishiizura.i-ra.jp/e168495.html

 
 1月28日(木)雨のち晴れ

 伊豆高原~熱海~小田原~二宮~秦野(昼食)~宮が瀬湖~相模湖~(高速)川越