渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

スープの話

2020年10月08日 | open


これはあくまで人から聴いた話である。

ある軍隊でのベースキャンプでの事だ。
自衛隊ではない。軍隊である。
その軍では、新兵へのいじめが横行して
いた。
食事の時、スープをよそうのに、気に入
らない新兵がいたら、具をよけてスープ
のみを配膳担当兵士が注ぐのだ。
だが文句は言えない。
しかも、たまに具がたっぷり入ったスープ
をよそわれると、後ろから上官や古参が
やって来てスープを取り上げて盗むように
食ってしまう。

ある時、階級が二つ上の上官がやって来て
スープを取られそうな気配になった時、あ
る兵士は自分のスープの中にペッペと唾を
吐き掛けはじめた。
上官は罵倒する言葉を吐きながら諦めた。
その晩、宿泊場所に戻って来たその新兵は
顔がザクロのように割れて腫れ上がって
いた。

そんなことばかりが続くと、作戦の戦闘中
「事故」が起きる。
嫌がらせを繰り返していた上官は、死ん
でしまうのだった。
何人もが死ぬ。
現実とは、そういうものだった。

以上は実話である。

フライパンでスープを作る

2020年10月08日 | open


フライパンでスープを作る。
・ベーコン
・キャベツ
・にんじん
・タマネギ
・じゃがいも
・シャウエッセン
味はノーマルコンソメ、水はイオン水。

じゃがいもは一口大にカット。


じゃが入れ前にアクはよく取ります。


さらに煮込む。


コンソメ投入。さらに煮込む。


蓋をしてさらに20分程煮込む。


シャウエッセンは最後に入れる。
待ってる間、コーヒーでも飲んでる。
今回はインスタントだ。


出来上がり。
これでフランスパンがあれば最高なのだ
が、本日売り切れ。食パンで我慢する。
スープの出来は、ウマし!!
妻も「おいしい!」と。
それは良かった。


静寂なることを学べ

2020年10月08日 | open



外メシはうまい。
本当にうまい。
ただ、私の場合は、飯食いだけが外行きの
目的ではない。


確かに、外での自炊は格別だ。
だが、「外での」だからではなく、「自炊」
にこそ天の恵みの食が美味くなる意味が
ある。
ただ何もせずに座って、他人が作った物
が出て来るのを待つだけの世界とは別な
世界がそこにある。
そして、連れ立っての外メシならば、隣人
が互いの作った物を共に分け合い、それを
味わう楽しみも広がる。


外に行く。
野を行く。
森の中へ。森の中へ。
そこでは、特別な時の流れが僕らを待って
いる。

熾す火の温もりも決して激しくはなく、
ほのかだ。




火の傍らで友と静かに語り合うその時間も
また格別なひとときだ。
『釣魚大全』を著した釣聖アイザック・
ウォルトンの言葉が脳裏によぎる。


朝陽の中で、また僕らは思い出す。
ウォルトンは、僕らに神の声を残し伝えた
事を。
「静寂なることを学べ」


ホットサンドメーカー

2020年10月08日 | open


ホットサンドメーカーのバウルーは日本
商社によって1972年にはすでに国内に
入って来ていたと記憶している。
73年時点で、家のホットサンドメーカー
作ってもらうホットサンドが私は大好き
だったからだ。
バスケの試合の弁当とかもこれだった。
うちはキャベツたっぷりでサンドするの
が定番だったが、あれは美味かった。
国産のバウルーの製造は70年代末期のよう
だが、70年代初期に私は食べていたので、
輸入物が入って来ていたのは確実だ。
グレーのプレートだった。

最近、ホットサンドメーカーが再注目され
て来たらしく、キャンプでもサンドメー
カーがよく使われているらしい。
まあ、たい焼き器も同じ構造なんだけど
ね。
キャンプでの流行りなど、何を今更感は
あるにはあるが、この角形フライパンの
密着閉じの機構は、よくぞ初めて作った人
はこんなのを思いつきました!という感じ
はある。パニーニプレートという。
実際に、今でも私の家(実家ではなく私の
世帯)でもホットサンドメーカーを時々使う
のだが、かなり便利だ。
分離できるタイプはフライパンとしても
機能する。
ホットサンドメーカーはとても機能的だ。

私の学生時代の友人の二輪旅人によると、
コンビニのサンドイッチが激変するので
いいぜ、とのこと。
そういう使い方もあるのね(笑)。
「これからはこれだね」と、50年近く前
から国内にも出回ってるのを知ってるの
にあえて茶化して言ってる、こいつは確信
的な人喰い(笑)。


この手の分離式が使い勝手いいでしょう
ね。
ただね。
ホットサンドメーカーは重い(笑)。
フライパン2個分だから。


フルタングのプーッコ

2020年10月08日 | open


フルタングで作られたプーッコはプーッコ
ではないとかの批判もあるようだが、
プーッコやレウクの定義はブレードの長さ
や刃の部分の形状にあるので、耐久性を
向上させるためにフルタングの構造を採用
したプーッコも私個人は大アリなのではと
思っている。

そして、この大泉さんのフルタングの
プーッコは、金額は代理店の販売価格が
54,000円と多少お高いのだが、細かい点
に経験と知見の具現化が図られている事
を看取できる。
このナイフのハンドルボルトの位置。
大泉さんは、戦国期や江戸初期、幕末期
の日本刀に詳しいのではなかろうか。
実用刀剣の二つ目釘について。
刀の二つ目釘は目釘痛みによる抜けや柄
(つか)のがたつきを防止する実用上の実戦
刀の固定方法だ。物理的には一つ目釘より
も絶対に二つ目釘のほうが優れている。
江戸元和以降に一つ目釘が完全に一般化
したのは、それは元和偃武の影響だろう。
実用性をあえて離された所に日本刀は追い
やられた。
それが、幕末期の騒擾の中で、再び戦国期
のように刀剣の実用性が求められて、各地
で荒試しなどが行なわれた。
そして、ナカゴの目釘穴は二つ目釘が復活
した。

この二つ目釘の穴の位置はどこでもよいと
いうわけではなく、物理的な力のかかり
具合からして、控え目釘穴はナカゴ尻に
近いほうが良い。
大泉さんのこのナイフは、一般的なナイフ
のハンドル固定のボルト位置とは大きく
異なり、日本刀の実戦刀の二つ目釘に範を
取っていることが見て取れる。

できるね。ただのナイフじゃない。
そもそも、フィンランド在住のネイチャー
ガイドにしてナイフ製作者の大泉聖史さん
は、剣士ではなかろうか。
だってね、この斧の薪割り解説の時にスッ
と見せたこの構え。
これね、素人じゃないすよ。細かいいろん
な点において。


見る人が見たら即判る。
作るナイフを見ていても、本物のできる
人なんだなあ、というのもよく判る。
こうした本物系は、拝見していても清涼感
がある。

体験型食コミック「アウトドアごはん」

2020年10月08日 | open





コンビニ本のこの漫画、なかなか可愛くて
素直な短編作品が掲載されているのだが、
読んでいてピカリ!と電灯ついた。
解った。
今、なぜ女性にキャンプが大人気なのか
が。

メシだよ、メシ!
食欲。
概して野郎どもよりも女のほうが食いしん
ぼだ。女性の食欲たるや凄い。
2005年、ブログなるものが登場した頃、
女性たちが外食で写真を撮って載せる事が
大流行した。女のブログは、きょうどこで
誰々さんとこんなもの食べました〜♪とい
うブログで溢れていた。
必ず女のブログには食い物が載せられて
いた。飲み食いした記事だけのブログばか
りが右も左も満載だった。

今のキャンプブームは、女性に支えられて
いるともいわれる。
その中心幹にあるのは食い物だ。

それが見えた。
だから、男のキャンパーのネット情報も
やたらめったら食い物だらけなのだ。
まるで、外でメシを買うためだけの野外
行きみたいなのがキャンプのようになっ
ている風潮の底流はそれだ。

なるほどなあ、と思えた。
かつての「全体の野外活動の中の一つの
営みとしての飯盒炊爨」などとは違うの
だ。
どうにも私が違和感を感じていたのは、
野外活動全域を楽しむのではなく、外メシ
のためだけにすべての行動を目的化する
流れができつつあるからだ。
そして、これは男に多いのだが、ギア集め
に没頭する。
目的の為に使うのではなく、道具を次から
次に新たに集めることを目的化している男
が異様に増えている。

私にとっては、違和感全開の筈だ。
現今のバイクブームと全く同じだからだ。
走ることが目的、目標地点まで走って行く
ことそのものが目的とはなっておらず、
どこどこの何とかを食べに行くために二輪
を利用流用しているだけで、バイクそのもの
の特性には肉迫しようとはしない。
だから、乗り方や運転操作などはどうでも
よいから、運転操作には集中せずにマイク
で延々とくっちゃべりながら運転したり、
繊細で正確なアクセル操作を切り捨てる
ベロをスロットルに着けたり、セルフステ
アを殺す背骨伸ばし腕突っ張り頷出し体重
ハンドル預けのいわゆるヤキトリ姿焼き
硬直載りを危険とは認知しなかったりが
できてしまう。
楽しんでるのだからいいじゃないか、とい
う価値観を持つのは自由だが、危険な事は
危険であると指摘したら、指摘した側を
非難して、甘えた社会的に自己中心的な
「自由」を強く求める。

私には違和感ありありだ。
ま、でも、バイクの危険載りはともかく、
今のキャンプのブームは、食い物欲が背景
に強くあることだけは見えた。
そら、ナイフや刃物の研ぎ方や、多くの野外
技術を磨いて自分を高める事などには興味
はないわな。
今の流行のバイクブームと同じだ。

でも、バイクでも、乗っていると人は気
くだろう。
オートバイは乗る事そのものが楽しい事
に。
どこかに行くための移動手段としての乗り
物ではなく、乗って運転、操縦する事自体
がとてつもなく面白いのだ、という事に。
楽しくて、果てしなく続くハイウェイを
どこまでも走って行ける事に。
キャンプもそうで、野外活動そのものが
創意工夫と知恵の振り絞りで楽しい事なの
だと気づくことだろう。
別にメシなどは無くてもいいのだ。生命を
維持するため、活動能力を維持するための
必要量が摂取できれば。ビーフジャーキー
1枚だけで一晩過ごしてもいいんだよ、ほん
との野外活動ならば。
凝った外メシを食うのだけがキャンプの
目的化したら、それはキャンプとは別物で
あるグランピングや庭先バーベキューと
何ら変わらないただの食の欲望満たしの
付随物にキャンプが成り果ててしまう。
自然との接点から学ぶ事は消失する。
それって、キャンプの意味ないんだよね。
食い意地のためにアウトドアを流用して
いるだけで。
確かに食こそは幸せの源だけど、逆転させ
たらダメなんじゃないかな、ってこと。
健康は大切だけど、生きるために健康で
あるべきであって、健康のために生きる
のは違うんじゃないのかなあ、てこと。

てなことジッパチ羽田の日に思ったりする
訳よ。
方位を間違えなければ、あんな首都高逆走
などという世紀の大間抜けはこかなかった
のに。
目的地を目指していながら、逆方向に向
かったらダメでしょ?てな話。

まず自分でやる事。やり抜く事。

2020年10月08日 | open



最近ブームとやらのキャンプでは、ナイフ
でバトニング(棒でぶっ叩くこと)による
薪割りが流行っているらしい。
私個人はナイフバトニングなどは1970年代
からやっていたし、チョッピングによる薪
の刻み付けによる着火性の向上加工は、
だけではなく誰でもやっていた。
大学時代からの盟友のバイク乗りの奴も、
学生時代にキャンプに行ったらスラリと
大型ナイフを抜いて薪をチョップして刻み
を入れていた。当たり前のように。

ただし、70年代末期〜80年代の我々は、
点火はメタルスパークのマグ棒ではなく、
マッチやライターの着火具を使用してい
た。

最近は薪に羽を作って火口(ひくち。これ
が「ほくち」と読むと、それは炉の送風口
のことになる)を作るフェザースティックと
いう物に着火することもかなり広まって来
た。
これはチョップによる刻み付けの発展系で
はあるが、古くからの方法ではない。
ナイフバトニング薪割りは古くからあった
が、フェザースティック加工は極々最近、
ここ30年ほどの方法である。
元々は火口には着火性の良い葉っぱ等が
集められて点火されていた。

(2014年)

ここ2年ほどのネットでの傾向性で笑える
のが、動画サイトの投稿動画やブログ等で
雨後の筍のようにアウトドアやキャンプ
やブッシュクラフトの「解説者」が増え
ていることだ。
どこにそんな数のオーソリティーが眠って
いたのか(笑)。
殆どがニワカである。
動画サイトなどで見て、見様見真似でやっ
てみたり、まだやった経験もないのにウン
チクを語り、能書きを垂れている。
立派なもんだ。
童貞もしくは童貞に毛の生えたような奴
らがさも解ったように女体や女心などの
女性(にょしよう)を物知り顔で語っている
ようで、おかしくてしかたない。
よく恥ずかしくないなあ、と。
しかも、猿真似のために的確な知見に乏し
く、洞察が薄っぺらだ。
その代表的な例がナイフのマイクロベベル
を落とせばいいとか思い込んでいる短絡性
だ。
刃物に対する見識も考察力も無さすぎて、
人の尻馬に乗りたがる野次馬は所詮外野
の観客でしかないことを自分で証明して
しまっている。
果てしなくカッコ悪い。

聞きかじりや猿真似で能書きウンチク垂れ
てる暇があったら、黙って自分でどんどん
木を削ってろ、なのだ。
まず自分で何でもやってみて、そして、
自分自身で考察し、検証し、洞察し、総括
して、それから所見が生まれ、その所見が
さらなる大量の検証実験により知見たるも
のに発展して行く。
最初から玄人ぶっているニワカが多すぎて
今のネットを見ていると失笑しかない。
本物の発信者は大昔からずっとやり続けて
いた。
そのことはネットでは公開せずとも。
そして、最近増殖しているニワカたちには
共通の臭いがある。
それは「流行だからキャンプをする」と
いうことだ。流行を身にまとう事が一番
ダサいという事を知らない。
さらに、「目的はカネ」というのも多くの
突然沸いたニワカには共通している。
ユーチューバー気取りで、素人の童貞の
くせに製品紹介をして集客しようとする。
ま、はっきしいうと、カスのスカっすね。
どの方向から見ても。

尤もナイフの扱いなどは、昭和世代の連中
には苦もなくこなせるのは当たり前の事で
あるのだが、ニワカなのにナイフの使い方
を解説したり、ナイフについて語ったり、
恥ずかしいことこの上ない。
マッチを擦れない世代、鉛筆を削れない
世代、刃物を砥げない世代が、たまたま
ネットで見知った最近の人気動画物はキャ
ンプか!と気づいたもんだから、泥縄仕立
てで自称キャンプの達人を装う。
そして、劣化コピーの動画で集客しようと
する。
下劣。
やっていることも、やり口も、その中身の
野外スキルのレベルも、何もかもが低い。

そもそも、ニワカ解説者たちは、日常的に
いろんなナイフを使ってるのかなあ。
まさか、年に何度か行く野外だけでしか
ナイフは使わない、てなことはないよね?


人のパクリや受け売りや聞きかじりによる
劣化コピーではなく、まず自分で徹底的に
やってみろ、ってんだよな。
千本ノックのように。
楽しておいしい事を、なんて考えてる時点
でスカはスカから抜け出せない。
「楽してダイエット」みたいなアウトな
性根と同じね。
心得違い、というやつ。
広告料だろうと、金を得たらプロだ。
プロならばプロらしくやって見せてほし
い。

しかし、プロのキャンパー?
プロのブッシュクラフトマン?
プロのナイフ遣い?
何だ?それ(笑)。
そもそもが、ベラボーにインチキ臭い。
まるで、パクりの嘘で嘘を塗り固めた
どこかのねつ造イカサマ武術流派みたい
だ。



革製品の造形方法

2020年10月08日 | open


このような型押しの造形の拳銃ホルスター
はビアンキ製をはじめ1960年代後半から
1980年代にかけてアメリカで大流行した。
元々は、この技法は、北欧のラップナイフ
のシースの技法を参考にしたものではなか
ったろうか。

北欧ナイフのシースの特徴は、個体ごとの
ナイフの形状に合わせてお湯でプレスして
ピッタリのフィット感を出していること
だ。
しかも、革の内部には樹脂もしくは木製
の本鞘を仕込んであり、ナイフの刃が革
を切り裂くことは無い。
そして、ナイフをシースに入れるとパチン
という音がして納まる。
抜くときは日本刀の鯉口を切るように親指
でテンションをかけて緩めてから抜く。
ラップナイフのシースは実利に適った構造
になっている。


スマホケース

2020年10月08日 | open



このパンケーキタイプのピストルの
ホルスターのようなスマホケース
なんだかすげーな。
ビアンキみたい。
銃のホルスターみたいに角度がついて
いるのが秀逸かと。
よ~く見ていると、不思議な固定方法
の造形に気づくかと。