
秘蔵のスペシャル・シャフトを

最高の打感を示す。

これの何がスペシャルかという

何の変哲もない、節くれだった

赤木さんだ。


多少バットを重たくしても、この


西部劇を観ていると、よく家を
建てているシーンが出て来る。
町がどんどん開発されていく
様子は日常の風景だったので、
そうした町の変化は西部劇に
は欠かせないからだろう。
工法は、日本語では風船枠構造
という工法が多い。英語では
バルーン・フレーミングという。
土台の基礎を作って柱と壁を
一階ごとに作るのではなく、
掘っ建てのような木枠を設置し
て、別に作った壁板を一気に
合わせる工法だ。プレハブの
ようなもの。
いわば、大型の小屋のような造り
なのだが、それがアーリーアメ
リカでは一般的だったようだ。
よく西部劇では、サルーンなど
での乱闘シーンでは、必ずと
いっていい程、手すりとかが
壊れ落ちる。
あれは実際にそうだったのでは
ないだろうか。
別パーツで予め作った物を溝に
はめてコンコンとやって出来上
がり、というような造り。
だとしたら、もたれかかったり
強い外圧がかかると簡単に外れ
折れたりするだろう。
日本のぎっちぎちに固めて決める
建築方法とは根本から異なるので
は。
世界最古の木造建築物は日本に
現存しているが、アメリカの西
部開拓時代は、本腰を入れての
建築物はヨーロッパ方式の石造
りの建物で、それらは主として
公共機関の建物だった事だろう。
アメリカの地上から世界最高の
高さの建築物は1871年に建築が
着工されたが、ずっと長年世界
一の高さを誇っていた。
現在はイリノイ州フィラデル
フィア市の市庁舎となっている。
フィラデルフィアは一時期アメ
リカの首都となっていた都市で、
世界で史上初めて宗教の自由を
保障した場所でもあった。
西部開拓時代に西部を征服した
銃=コルト・ピースメーカーが
生まれる以前にこの建物は建築
が開始された。完成までに30年
以上かかっている。
きちんとした建物にはアメリカ
は惜しみなく世界最高最先端の
技術を投入した。
だが、「いつでも取り壊して
町を拡大できる」ためには、
簡易建築であるような風船枠
構造のインスタント建物で町
を急速に発展させていった。
大陸を開拓した人々であるアメ
リカ人は、現実主義的に臨機
応変にやっていたようだ。
映画『トゥームストーン』から。
ドク・ホリデイ(ヴァル・キル
マー)の後ろにバルーン・フレー
ミングで建築中の建物が見える。
OKコラールでの銃撃の時なので、
1881年10月26日、アリゾナ州
トゥームストーンの町での光景
を映像表現している。
映画『遥かなる大地へ』(1992)。
1892年オクラホマ。
バルーン・フレーミングで建物
を建築中だ。日本のように大黒
柱は無い。