国内でも実銃コーチガンが
結構安い。
金属モデルとプラスチックモデル
のSAA。所有しているピースメー
カーのごく一部だ。
世界初のモデルガンメーカーの
MGCが発売したコルト・シングル・
アクションは1960年代に大人気
だった。
その後、後発メーカーがモデル
ガンを多く出すが、MGCの製品
は作動性が比べ物にならない程
に良く、「撃つならMGC。鑑賞
するなら別メーカー」とまで云
われていた。
1971年10月に日本の歴史上重大
な銃刀法改訂が為された。
それは、玩具銃のハンドガンは
金属製は銃口を塞いで黄色もし
くは白く塗らなければならない、
とするものだった。おもちゃ狩
りが実行されたのだった。
長物に関しては黒色でもOK。
黙認として金属製ハンドガンは
金メッキのみは黄色に分類する
のでOKとされた。
ただし、シルバーメッキの金属
製は違法であるとされた。
実銃でニッケルメッキやクロー
ムメッキやステンレス銃がある
ので区別がつかないから、と
いうのが理由だそうだ。
1971年10月規制以降、モデル
ガンメーカーは製品を金メッ
キにしての発売に切り替えた。
ただ、当初は金粉のような
絵具を塗っただけみたいな
製品も多く出回った。洗えば
落ちて黒色ブルーイングが出
てくる。
アメ横のマルゴー製などは
それだった。
一方CMCや中田は綺麗な金
メッキ仕上げで製品化した。
MGCはどうかというと、一般
的な製品ラインは、まるで
ボルトとナットのメッキのよう
な粗末な金色処理をした製品を
発売した。
それとは別枠でMGCは金メッキ
シリーズを出した。
これは規制前にもクロームメッキ
モデルが上級高級機種として発売
されていたが、その金メッキバー
ジョンだった。
その高級金メッキバージョンが
これである。71年規制後モデル。
ただし、モデルガンメーカー
全社の中で一番綺麗な金メッキ
に仕上げていたのは後発メーカ
ーのコクサイだった。
1972年。
世界初のプラスチック製の
モデルガンが登場した。
それを実行したのはやはり
世界の魁MGCだった。
スイスのSIGオートとアメリカ
のS&Wリボルバーを製品化
した。
ただし、実銃に似せた架空銃
だった。
S&Wは「ハイウェイパトロール
マン」と名付けた口径.41マグ
ナムという謎の銃だった。
実銃原典は1954年発売のNフレ
ームM28の.357マグモデルだ。
M19コンバットマグナムも近い。
謎の.41マグナム。
オリジナルの刻印。
S&Wのロゴはなぜか逆さに
刻印されている。
1972年製。発売されて即買った。
別売り木製グリップ(ローズ)
も買って換装した。
一番最初のABS製モデルガン。
シリンダーと右プレートのみ
材質が違っていてブルー色だ。
バレルとフレームは真っ黒。
規制後の絶望時代に「黒いモデル
ガン」と銘打って登場したこの
モデルは超絶爆発人気となった。
紙火薬の粒をカートリッヂの
先に詰めて撃発させる。
バーンという快音と共に往年
の銃口からの発火も楽しめた。
購入者たちは撃発させまくった。
私もである。
ただ、ごく初期のABSは耐衝撃
性プラとはいっても粘りが無く、
この後10年くらいは簡単に割れ
る素材ばかりだった。
この個体も撃ちまくった結果、
割れた。
しかし、このMGCのプラシリーズ
は当初は「プラスチック~?」と
馬鹿にされて軽んじられていたが、
実際にはとてもよく売れたし、
その後50年経ったのちにもプラが
主流となる道筋を切り拓いた。
何よりも良かったのが、映画や
ドラマのステージガン=プロップ
ガンとして使用できるからだ。
撮影用とはいえ、金属製の拳銃
は所持そのものが禁止になった
からだ。
欠点は、重量が軽い事と割れや
すかった事だけだった。
『太陽にほえろ!』も『ワイル
ド7』も、ほかのドラマも、出
てくる銃はすべてこのMGC
ハイパトになった。
その後MGCのローマンが出た
ら、今度は全ての日本の映画
がローマンになった。
このプラ製モデルガンの登場は
ファンだけでなく映像作品世界
にも光明をもたらしたのだった。
そして、銃口は閉塞されながらも
重さゆえに人気がある金属モデル
と平行して、次々にプラ製モデル
が登場し、モデルガン業界は1960
年代以上に大隆盛を見せる。
それが1973年から1985年あたり
までの時代だった。
だが、その後、エアコッキング
ガンが登場する。
次期を一にして1983年に米国
のネルスポットガスガンでの
マーキング撃ち合いゲームの
「サバイバルゲーム」を日本に
愛知のK氏が紹介導入した。
これはエアコッキングの鼓弾
を使って中て合うゲームで、
射程距離は10mほどだった。
これが徐々に人気を得た。
そして、1985年に世界初の
ガス圧トイガンが登場して
エアガンブームの幕開けと
なった。同時にサバイバル
ゲームが大流行となった。
私はサバゲ第一世代で、登場
した1983年からやり始めた。
だが、同時に「弾の出ない」
モデルガンは捨てがたい魅力
があったので、モデルガンを
捨て去る事はしなかった。
モデルガンとエアソフトガン
は同メーカーが開発するの
で、どんどんエアソフトガン
も実物の銃の形に進化した。
モデルガンファンの数とエア
ソフトガンファンの数が逆転
するのは1980年代末期だった。
結論として、エアガン開発に
移行がうまく進まなかった
MGCは世界初のメーカーで
世界の映画でも使用された
製品を作っていたのに倒産
した。主軸をエアガンでは
なくモデルガンに置いたまま
だったからだ。
客が遠のけば店は潰れる。
MGCはユーザーニーズに応える
かつての天下のメーカーでは
無くなっていた。
そして、中田、CMC、マルホ、
マルゴー等々がモデルガン業界
から撤退した。マルゴーはナイ
フ屋になったし、中田商店は
衣料品屋になって活路を見出し
た。
モデルガンとエアガンを問わず、
トイガンで使用するABS材料の
開発も樹脂メーカーと共同して
進められ、プラ製モデルの材質
がどんどん進化したのも1990年
あたりからだ。
そして、いつの間にか、1971年
の史上最悪の銃刀法改訂は、そ
の中身が有名無実化していった。
材質はプラスチックでも外見上
は質感が格段に向上したからだ。
15年程前のプラ製モデル。
外見上は金属と見分けがつかない。
プラ製材質がまだ未発達の頃
のモデル。
私のチューンナップしたWA
モデル(上)と国本圭一氏が
使っていたSAA(下)。
まだ非常に割れやすかった1970
年代中期の時代の物で、暫く
するとやがて割れて使えなく
なるのを前提とした製品だった。
21世紀のプラ製モデル。
今やプラの質感は金属に迫る。
プラ製のモデルガンやエアガン
では現代では特筆的な事がある。
それは、プラ樹脂にメッキを
かける技術が飛躍的に発達し
た事だ。
今や、どう見ても金属にしか
見えないようなメッキ樹脂は
自動車部品やスポーツ用品
等にも使われている。
そうした技術の転用は玩具銃の
表面処理にも反映されてきた
のである。
プラ製のシルバーメッキ。
クロム処理で実銃と同じような
メッキ仕上げが為されている。
「湯じわ」も一才無し。
非常に綺麗な処理で鑑賞にも
充分耐える。
プラ製品のメッキモデルはモデル
ガンもエアガンも非常に手間が
かかるためかなり高額になるの
だが、メーカーはさして黒色
モデルと差異がない価格設定
でリリースしている。
最近ではゴム製のトイガンも
登場しているが、まだまだプラ
樹脂製のトイガンが日本を中心
に世界に発進される事だろう。
西部開拓時代の実在の人物の
カラミティ・ジェーンを描い
た実話とは全く関係のない
物語。ミュージカルだ。
実際の歴史では女ガンスリンガー
だったジェーンは娘を生むが、
それがワイルド・ビルの子ども
であり、私はビルと結婚していた
と言い張っているようだ。
虚言癖と話を滅茶苦茶にする性格
から「カラミティ=厄介者」と
あだ名をつけられた。
カスター将軍と一緒に仕事をした
とも言っているが、その時期、
カスターはジェーンとは別場所
にいた事が証明されているので、
これもジェーンの虚言であろうと
されている。
ワイルド・ビルと懇意であった
のは確かであるが、婚姻の事実
は一切公式には確認されていな
い。
その後、バッファロー・ビルの
ワイルドウエストショーに参加
しているので、アニー・オーク
レイ本人とも会っているかも知
れない。
実際にはアニーは容姿端麗で
大人気のスーパースターだった
が、ジェーンは男勝りの男装
女子で、容姿もお世辞にも美人
とは呼べなかった。
ただ、映画等では西部のガン
ウーマンとしてよく取り上げら
れる。貧しいきょうだいたちの
面倒を見る為に、多くの仕事に
就いたが、一番向いていたのが
軍隊の斥候のようだった。
その後、売春宿のマダム(日本
でいうところのやり手ババア)
もやったりして生活していた。
映画『カラミティ・ジェーン』
ではジェーンを演じたドリス・
デイが可愛い。
本作では若き日のワイルド・ビル
と恋に落ちて結婚する展開とな
っている。
ワイルド・ビルの役はハワード・
キ-ルが演じた。
『アニーよ銃を取れ』(1950)で
アニーと結婚するワイルドウエ
ストショーの花形スターのフラン
ク・バトラーを演じた歌手。
歌うまし。演技もいい。男前。
193センチの長身の俳優。
アメリカで大人気のミュージカル
だった『アニーよ銃を取れ』が
本作品の3年前に製作公開された
が、ドリスもアニー役に適役だっ
たように思える。だが、ドリス
は身長が170センチと長身だから
か、アニー・オークリー役は回
ってこなかった。
映画『アニーよ銃を取れ』では
実際には小柄だったアニーの役
で当初ジュディ・ガーランド
(身長151cm)が決定していた
が、撮影途中で監督と対立して
降板。急遽ベティ・ハットンが
抜擢されて撮影されて大ヒット
となった。
ドリス・デイのカラミティ・
ジェーン。
主演のドリス・デイがどうして
もヴェラ・エレンに見えてしま
う(笑)。
こちらヴェラ・エレン。
それにしても昔の女優さんは
歌も歌えてタップダンスもで
きて、それで乗馬もとても
上手い。
タレントというのは才能という
意味だが、演技に関する多芸
に秀でていたのが昔の俳優陣
であったといえるだろう。
今とは大違い。
ドリス・デイも本作『カラミティ・
ジェーン』ではタップダンスも
やり、歌も歌い、馬を乗りこな
し、そして銃も撃つ。
ドリス・デイのカラミティ。
ドリス・デイと容貌が似ている
ヴェラ・エレンのタップダンス
が歴代女優で最高のように思え
る。
ヴェラ・エレンのダンス。