![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/a0/df21701afe44a1bc3a960e29407cdaa5.jpg?1685258637)
実用一点張りならばこのナイフ
だ。
問題点は一切存在しない。
軍用ナイフ。航空兵の緊急不時
着やパラシュート降下した際の
サバイバルナイフである。
ウルトラ頑丈。フルタングで
ハンドル尻にはぶっ叩き用の
鋼材も露出させている。
完全なる「道具」だ。
実用的には世界の全ナイフの中
でトップクラスで優れてい
るナイフ。
道具としては素晴らしい。
だが、ネジまわし本体の個体を
愛せる人はいるのだろうか。
鍛造鎚などは愛着あるが、ネジ
まわしにそれはあるか。
このナイフは素晴らしい。
欠点は一つもない。
だが、愛せない。
完全なる軍用品の「道具」で
しかないのが伝わるからだ。
同じ軍用品でも、フィンラン
ド軍制式のプーコ・ペルトネ
ンとはかなり印象が異なる。
あちらは個人的にも思い入れ
もある。
このF1はスウェーデン軍制式
採用品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/f6/700b1098a8a3d2752ce7c936d0f0bbb9.jpg?1685258637)
だが、ものは考えようだ。
生存の為には、道具は殊更に
大切にはするが、必要以上の
思い入れや愛着を持ってはな
らない。
これ、生還の第一条件だ。
「使うためだけ」に存在する
物とはそういうものだ。
モデルガンを全く作動させる
のを嫌がったり、白手袋を着
用しないと触らなかったりと
かの世界観で死地での生存で
の生還はまず不可能だ。
これ、日本刀でもそうで、現
代美術刀感覚で昔の武士は刀
剣をイクサには持っていかな
かった。重代の家宝だろうが
戦場拵に仕込んで出陣した。
それは、戦地がリアルな現実
であり、平時の生死にかかわら
ない安全地帯ではないからだ。
時には国宝の茶碗で頭を殴り
割る事も必要になるのが現実
だった。
このファルクニーベンF1は
「不必要な愛着を抱かせない」
という点で、完全なる軍用品の
道具としてパーフェクトに確立
している。
愛だ想いがどうだとかは、生存
可否の状況下では桎梏でしか
ないのだ。サバイバルとはそれ。
このナイフはそうした状況下で
使う為に作られたナイフであ
ろう。
人をして愛着は持たせせしむら
ない。
だが、それが正しい。