アメリカ在住だったら、これは
1丁買うだろうなぁ。
けの事を「バカ」と言うらしい。
木製家具などのクリア塗装では
防護的な観点からはウレタン等
が特性的にはかなり優れている。
ところが、ビリヤードキューや
楽器のように木部の振動が機能
に影響する物の場合、単に塗膜
の防護性の良し悪しのみでクリア
コートのニス等の種類の良し悪
しを語る事はできない。
ビリヤードのキューにおいては
木部を動かすのか固めるのか、
木を殺すのか活かすのかでクリア
の塗膜の種類を選択する必要が
ある。
楽器でもヴァイオリンなどは
ニスの種類と塗り方如何で音質
が変わるので、専門職人でないと
ヴァイオリンのリフィニッシュ
はできない。
ビリヤードキューの場合、日本
国内のリペアショップではウレ
タン吹き一辺倒である傾向が
強いので、たとえばTADキュー
のように、ヴァイオリンのよう
なニスにこだわっている製作者
の作品の本当のリペアはできて
いないと思われる。
日本国内と米国の一部では、
ただ表面をきれいな透明コー
ティングができるとリペアで
あるとする傾向が異様に強い。
これは楽器の世界からしたら
あり得ない事なのだが、実は
ビリヤードのキューという動き
を重要視する道具のリペアと
しても、本来はあり得ない事
であるのだ。
だが、見かけが綺麗になれば
リフィニッシュ完了とする
業者が日米でも多すぎる。
製作者と同じ方法でのクリア
コートでないと本当のリペア
にはならない。
ヴァイオリン等の楽器の高度な
技法や発想や取り組み姿勢に
ビリヤードキューを手掛ける
人たちも学んだ方がいいと
思われる。
<ニスの色と音についての
専門家の解説>
ヴァイオリン・選び方・ニスの色
と音は関係あるか・経年変化・
赤い色素・褪色 | サラサーテ
うちも30年ぶりにテーブルの
リフィニッシュでリペアしたい
なぁと感じている。
再塗装リペアのノウハウサイト
を塗料メーカーで確認すると、
屋外に持ち出しての作業になる
ので結構大変そうだ。
ビリヤードの起源は紀元前と
されているが、野外競技から
室内競技に移行したのは日本
の歴史では中世末期頃のよう
だ。
ヨーロッパ貴族が室内競技に
変更したが、そのルーツはフ
ランスともスペインともいわ
れていて定かではない。
クリケットのような玉打ち
競技がビリヤードのルーツと
されている。
室内競技に移ってから数百年
の間は、道具にさしたる進化
はみられず、ボートのオール
のようなメイスという道具で
玉を台上のゲートを通して穴
に入れていたようだ。
それが日本の歴史では幕末期
に一気に台と道具に変化が現
れた。
日本には安土桃山期にヨーロッ
パのカピタンや商人たちがビリ
ヤードを持ち込んだが、国内で
撞球をするのは鎖国後は長崎の
出島に限られていた。
やるのは全て外国人だった。
1800年代初期には、まだゲート
通しの穴入れ競技がビリヤード
だった。
同時に突いているのが何故なのか
は不明。
それが間もなく、ゲートが無く
なり、メイスの棒状部分で撞く
競技に変化した。
まだ穴ふさぎのキャロムは誕生
していない。
こんな感じだっただろう。
この紅白玉のポケット競技は
アメリカ合衆国にも西欧から
もたらされて、のちにアメリカ
独自のプール=アメリカン・ポ
ケット・ビリヤードになる。
だが、1861年の第一回全米大会
では、まだ紅白玉の穴入れ競技
だった。
そして、キューとメイス使用の
割合が半々程だった。
このスタイルが数百年続いて
いた。
最初は台の真ん中に穴があった
が、やがて岸土手(バンク)に
穴を設けてそこに落とす競技に
なった。
それがコーナーに穴を設置した
ものに変化した。
このゲートバンクホールの時代
が一番長かった。
現在のビリヤードのポケットの
形式になってからは、まだほん
の100数十年だ。
ちなみに、ゴルフも起源は
ビリヤードである。ルーツ
は同じ。
やがてそれが、屋外競技の
ままのものと室内競技の両方
に分化した。
テニスと卓球の関係に似ている。
今のビリヤードよりもゴルフ
のほうが、大昔のビリヤード
の形を残した競技だといえる。
以下のサイトに日本の長崎に
おけるビリヤードの歴史の解説
がある。
絵画から見た歴史解析で、大変
に参考になる。
絵巻・絵画に見る出島のビリヤードの変遷