ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




昨日は、遅く帰りついてからまたちょっと一仕事。気が付いたら午前3時を廻っていたので、もう結構に眠かったんですが、借りていたDVDがあることに気付きまして、「う、返却期限が明日じゃん。」ということでまた一本観始めてしまいました。気が付いたら、外がすこし白々としてきちゃってたりして。おかげで今日は全然起きれず。「目覚まし鳴らないから、まだいいんだな。ラッキ。」と思ってウトウトし続けて、ふと見たら、かけた時間は既に3時間も前。夜更かしは、ほんとクセになりますねー。いけませんねー。明日はお昼前には家を出なきゃなので、今日は、少しは早く寝なきゃなぁ。今日も遅く起きたので、無理くさいですけど(笑)。

昨日は電車に乗って出かけておりました。土曜日の終電間際の電車って、なんだか独特の雰囲気、独特の匂い。飲み会帰りの、少し赤い顔をした人が多くて。特に昨夜は自分が完全に素面(しらふ)だったもので、なんだかいつもよりも人を冷静に見れてしまって、面白かったです。

とある大きなターミナル駅から乗り込み、僕はドアのところに立っていました。次の駅で停車して、もう間もなく発車という時に、「あ、あ。」と車内の奥からゆっくりと満員の人をかき分けてくる若い男女がいました。「降りるのかな」とは判りましたが、無情にもドアは彼等を降ろす前に、ぷっしゅー。

「どうしよう、終電が・・・。」と女性。「気付かなかったですね。」と男性。会話の感じや雰囲気から、どうやらカップルというわけでもなさそうで、でもなんとなく仲は良さそうで。「仕方ないですよ。じゃあ・・・」というところで電車の騒音に掻き消されて会話は聞こえなくなりました。二人とも少し顔が赤かったですから、こちらも一緒にグラスを傾け、じゃあ同じ方向なんでご一緒に。しかし座って仲良く眠り込んでしまい・・・なんて、勝手に想像してみたりして。さて、終電を逃した二人は、あの後はどうしたんでしょうね。思えば乗り過ごしたにしては、二人とも、そんなには慌ててなかったような。

駅のホームでキスをしてるカップルがあんなに大勢いるのも驚きでした。パリの雑踏でキスをするカップルを写した、有名なロベルト・ドアノーの写真「Le Baiser de l'Hotel de Ville,(接吻)」みたいな光景を昨夜はなんだか3~4回も目撃しちゃいました。なんかみんなカワイイというか、映画のワンシーンみたいで、とっても良かったなー。ちょっと「ニュー・シネマ・パラダイス」のエンディング・号泣・シーンを思い出したりもして、ほんわか。

ずっと本を開いていたのですが、なんだか色々と考えごとをしてしまって、同じ行からぜんぜん進まず。仕方なくぼーっと窓の外を見ていたら、とある駅に電車が入ったときに、こんな光景を見ました。

やはり若いカップルだったんですが、女性の頭をなだめる様に撫でる男性。女性は名残惜しいのか、離れたくないのか、男性のジャケットを両手でギュッと握って放そうとしないようです。電車のドアが開き、すぐさまベルが鳴り、アナウンスが「まもなく発車します」と告げると、さすがに女性も諦めたのか、男性に別れのキスの催促をするように すこし背伸びをして顔を近づけました(あ、見ちゃ悪いな、とは思ったんですが、もう一瞬のことだったので)。電車からの人目を気にしてか、少し遠慮がちに軽く唇を合わせると、彼女は泣く泣く、といった様子で男性から離れ、ちょうど僕の目の前あたりに乗り込んできました。

そしてホームに目をやると、これまた少し赤ら顔の、銀縁の眼鏡を掛けた一見サラリーマン風の彼が、彼女に向かって、腰の辺りで小さくボクシングでやるようなファイティング・ポーズをとったんです。それも満面の笑顔で、グッって。事情は判りませんが、僕にも声が聞こえたような気がしました。「がんばれよ!」。

彼女も小さく頷くようにして、彼にファイティング・ポーズを返しました。「うん」。ドアが閉まりました。ゆるゆると電車が走り出し、それでもホームの彼は彼女を目で追いながら、ずっと笑顔のファイティング・ポーズのまま。そして、見えなくなる直前に、彼はもう一度、こぶしに力を込めた様に見えました。

ホームが見えなくなって、彼女はゆっくりと手を下ろすと、しばらく窓に額を預けたまま、下を向いて固まっていました。なんだか、少し泣いているようにも見えました。「大丈夫かな。」と思ったんですが、少しすると携帯を取り出し、何かメールを打ち始めました。「ありがとう」って打つのかな。僕も本に目を落とし、まもなく電車を降りました。

ホームの階段を上がりながら、なんだか僕は「彼等が、ずっと幸せでいられるといいな」という思いが心の底から込み上げてきて、なんだかちょっと涙が溢れそうになりました。彼等のような人達に、余計な不幸が訪れませんように。

昨夜は、真っ白な月が、とても綺麗な夜でしたね。

写真は、30年以上前の時代劇のエンディングのワンシーンです。ちょんまげ姿と日本髪の男女のこういうシーンって、なかなか珍しいなぁ、いいシーンだなぁ、と思って、パシャり。今も昔も、いつの世も、恋する男女の仲は変わらず、ってことですよね

では。



コメント ( 38 ) | Trackback ( 0 )