言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

ある料亭の再生物語 <第2部>(その3)

2011-07-20 10:18:40 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「ある料亭の再生物語 <第2部>(その3)」


「私、あれからちょっと考えたことがあるの。劇場的にしてはどうかなって。落語なんかも定期的に開いてもいいし。舞台も設備も狭いけどあるんだから」
「千樹寄席、か。面白いかも。寄席だけじゃなく、他の芸能関係等も上演すれば」
社長が後を継いだ。

「そこにお弁当も出すのよ。千樹特製のお弁当。できるだけいいものでリーズナブルに。それをいつか名物にできないかなあって。その千樹弁当をゆくゆくはデパ地下なんかで販売できればって」
「おせちだけじゃなくてね」
「そうなの。おせちはデパートからも毎年注文が来るけど、あれをもっとポピュラーなものにしたいなあって」

「いいのか、千樹がポピュラー化して」
「いいのよ。できればもっとたくさんの人にこの千樹の味を味わってもらいたいの。それもできたら買っていったお弁当を自宅で味わうんじゃなくて、この雰囲気の中で。千樹弁当は千樹で食べてもらった方がもっとおいしく味わえると思うし。まあそれが無理だったら、ちょっとゆずってお客さんの自宅で千樹の味が楽しんでもらう、それはそれで千樹の味を知ってもらうことになって、今度はじゃあ千樹で食べたいと思ってもらえるようになれば、それに越したことはないわ」

「なるほど。大衆化と言うとちょっといやですけど、もっとこの千樹の味に憧れている人たちに広めていければいいということですね」と本田がまとめた。

「そうなの」
「それじゃその線で煮詰めていきますか」
「ああ、そうしよう。どう板長?」
社長が板長に聞いた。

「私の味でよければ、それはもう、ぜひ」
「よし、料亭千樹は今日から味の千樹になるか」
「何かそれにふさわしい名前をつけなくちゃいけませんね、女将さん、社長」と板長が初めて自分の意見を言った。

「お、やっと板長もその気になってくれたね、いいぞ」社長が嬉しそうに板長を冷やかした。
方向性もだいたい見えてきて、なんだかいい雰囲気になってきた。

基本的には料理だということですね」
本田が言った。
「そうだね。その料理を味わってもらうためのいろいろな仕掛けをその時そのときで企画していけばいいのかな。評判がいい企画は定期的にして、ダメだったら1回きりでよせばいいんだから、な」
社長も笑顔でアイデアを出し始めた。

「デパ地下で評判になったら、またお客様が逆に、そちらの方からこちらに来てくれるようになるかもしれないしね。そちらからの流れの方が千樹としてもいいわ」
「今まではこちらサイドというか、内側だけで商売をやってきたが、やはりこういう時代だから、もっと外に目を向けていかないとダメだなあ。料亭でございっておさまってる場合じゃないんだ」
社長が感慨をこめて言った。

「いや、きちんとやっていけるところは、その中で新しいものにチャレンジして改革しながら暖簾を守っていくことが一番いいんですよ」と本田は言った。
「それができなくなってきたから、こうして悩んでいる、というわけか」
「そういうことですね。でもこういった路線変更だって、きちんとした暖簾があるからこそできることであって、今まで何とか、景気だけに頼っていい加減とまではいわないけど、ただ流されるままにやってきたところは、もうこの時代は潰れざるを得ないんです。いつものことながら、何でもきちんと経営を続けていることが肝心なんです」

暖簾に頼らず、その時代に合うように、その暖簾をちゃんと磨いていくということか」
「そういうことです。さてと、それでは具体的な話にそろそろ移っていきませんか」
「そうよね、今までは今まで、これからのことが大切なのよ」
女将が本田の後を受けて言った。

このようにして、いくつか具体的な案が決まっていった。


<4>へつづく。
(このストーリーはフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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アクシデントを味方にする

2011-07-20 09:33:02 | 売上アップ
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

昨日大好きな俳優、原田芳雄さんが亡くなりました。
テレビのニュースで、つい3日ほど前に「大鹿村騒動記」の舞台挨拶に、車椅子でやってきたときの映像を見ましたが、ああもう長くはないなと感じていたら、本当にその通りになってしまいました。

最初に原田芳雄さんの演技を見たのは、テレビドラマ「木枯らし紋次郎」の中の1編です。悪役で初めて表舞台に出てきたときのその存在感は、後の一流の役者への道を予感させるものがありました。

一番好きな映画は「龍馬暗殺」です。
確かアートシアター系の映画館で見た記憶があります。
ドタドタと、ブーツで生き生きと走り回る龍馬役の原田さんの笑顔が素敵でした。

ご冥福をお祈りいたします。


さて、久しぶりに汗のかかない朝を迎えました。

台風6号が紀伊半島に上陸しそうな朝です。
昨日はこちらでも少し風が強く、雨もありましたが、それほどではありませんでした。

ここのところ雨がなかったので、庭の植物たちへのごちそうだと思っていたのですが、期待していたほどは降らず、ちょっと肩すかしを食わされてしまった感じです。

天気予報では今日も雨というところですが、曇ってはいますが、今のところ降る気配はありません。
台風はこちらに近づいているのに、雨は降らないというのは………。
台風はいらないけど、雨はもう少しほしいですね。


さて、先日朝日新聞に私が紹介され、その日のうちにというよりも、朝一番という感じであるお店の方から電話をいただき、店のことを見てほしいという依頼をいただきました。ありがとうございます。

これはこれは新聞掲載の威力はすごいなあと思っていたら、その後は別に掲載されたことからの反応はありませんでした。

一番のネックは3連休の初日だったということですかね。
電話しようにも、3連休だからこちらも休みだと思ってそれ以降にしようと思い、3日間、頭の隅に残しながら、その後は仕事の忙しさにまぎれるとか、他のことに気を取られてしまって忘れられてしまったとか。

もしくは3連休後の新聞をまとめて見たために、見逃されてしまったのかとか、さらには3日分の新聞は読まれることもなく、積まれてしまたのか、まあそんな感じですか。


さて本題です。

新聞の折込チラシなどでもそうですが、その広告の挿入のタイミングいかんで全然反応が違います。

折込チラシなどは、セール期日はやはり折込み当日が一番いいのですが、以前たくさん扱っていたときには、セール前日に折込んでほしいという依頼がけっこうありました。

当日ならもう消費者にも予定が入っているだろうから、というのがその大半の理由でしたが、たった一日間のセールならそれもありですが、だいたいセール期間は短くて2日間、一番多いのが4、5日間です。そのチラシを見て、ほしい商品、興味のある商品を見にいきたいと思う消費者なら、そのうちの1日をセールに行く腹づもりになるはずです。

ですが、前日折込みだと、明日行こうと考えていたとしても、逆に忙しくてつい忘れてしまったり、何か用が入ったりして、行かないことの方が多いようです。

広告というものはツールによって最適なメディアを考えることも必要ですが、その発信する時期もとても大切です。まあ今回のように一番適切な時期を考えて準備しても、台風なんかがやってくるとすべて台なしになってしまいますが。

しかしその台なしになってしまう台風などという、予期しないアクシデントさえ味方にすることもできます。

もしその台風のせいで、セールが台なしになってしまったら、翌週にでも、「台風のせいで台なしになってしまいましたセール」などという、逆境さえも逆手に取ったセールだって、やってみても面白いのではないでしょうか。

その内容は、台なしになってしまった商品をさらに10%引きにするとか、台風が通過した地域では、後始末に関連した商品を集めてセールするとか、ちょっと考えれば打つ手はいくらでも考えられます。

いかがでしょうか。

それでは今日はこれで。


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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
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