こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「患者さんが減っていくーーある開業医の苦悩」(その6)
1週間後、本田は大橋医院の田代に電話をかけ、今度の休診日に伺う約束をした。
提案事項をまとめてみると、結局は小売業への提案と同じようになった。
それは予想していたことで、患者もお客様も一緒だということを自身で確認する結果になった。
大橋医院に入ると、田代の他、看護師2名と、受付をやっている奥さんも同席するということで、応接室にいた。
「それではお手元の提案書を見ながら聞いてください」
本田は主に田代に向かって提案要綱を説明していった。
「最初に伺った際にもわたしは田代さんに言いましたが、皆さんも」と言って他の3人を見た。
「大橋医院にやってくる患者さんはお客様であるということをまず最初に認識して、この提案の内容を聞いてください。そうでないと、もしかしたら反発されるかもしれないことも出てくると思いますので。いいでしょうか」
全員が一応こっくりと、うなずいた。
「皆さんがどこかのお店に行ったとき、どんな接客をされたら嬉しいか、感激するか、ということを自分の身になって考えてくだされば、この提案の内容はよりよく理解できると思います」
「でも患者とお客さんを一緒にするというのは、ちょっとねえ」と、早速奥さんから横やりが入った。
「じゃあちょっと考えてみてください、奥さん。この大橋医院を経営されているのは田代さんと奥さんですよね」
「もちろんですよ」奥さんが答えた。
「それでは次に、この医院の収入源ですが、それは主にどちらからもたらされているんですか」
「それは、決まってるじゃないですか、患者の診察料ですよ」
「その通り。患者さんが持ってきてくれるものです。患者さんが来なくなれば、いくらお医者さんだって、経営できなくなって、つぶれてしまいますよね」
「ーーー」
「ということは、患者さんがいるということで、ここも成り立っているわけです。安定経営は患者さんを何人確保するかということですね」
「ーーー」
「ということはですよ、この医院も一般のお店と一緒だということになりますよね。お店もお客さんがいるから、お客さんが来てくれて、そこで何かを買ってくれるから商売も成り立っていくし、経営できているわけです。いかがですか。わたしが、だから患者さんはお客様だと考えてほしいということは、そういうことなんです」
「………まあ、分かりましたが、ちょっと納得できないところもあるわ。だってドクターなんですよ。患者が病気になって困ったときにやってくるわけで、それを……、病気を治してあげてるんですから、感謝されるということはあっても、何もお客さんだとまで考えなくても、いいんじゃないですか。何もそこまで商売と同じようにへりくだらなくても………」
「う~ん、分かっていただけないですか。困ったなあ。これじゃこれから提案することが、みんなだめになってしまう気がします」
「なあ、真理子」
今まで黙ってやり取りを聞いていた田代が口を出した。
「僕も以前はそう思っていたが、他のドクターやセミナーなんかを聞いてみるようになると分かるんだが、やっぱりなあ、患者さんは、お客様だよ。一般の店だって、そんなにへりくだっているわけじゃないんだ。本当は対等なんだよ。お客様は自分の不足しているところを、店に来て満たすわけで、そのためにお金を払うんだ。店も来た人に商品なりサービスなりを提供して、その対価をもらうわけさ。考えてみれば医者だってさあ、病気を治してもらいたいっていう欲求を持ってやってくるわけで、僕らが病気を治してあげるということは、店でいうところのサービスと同じなんだよ。わかるよな」
「………分かる気もするけど、納得はできないわ。じゃあ何、私たちはサービス業なわけ?」
「ああ、平たく言ってしまえば、そんなものだろう。でもサービス業と違って、僕たちはもっと感謝してもらえるし、だから先生、先生と慕って来てくれるわけなんだと思うんだ」
「そういうことですね奥さん」本田も言った。
うまく田代が奥さんを説得できそうに思った。
<7>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
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群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.com
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
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1週間後、本田は大橋医院の田代に電話をかけ、今度の休診日に伺う約束をした。
提案事項をまとめてみると、結局は小売業への提案と同じようになった。
それは予想していたことで、患者もお客様も一緒だということを自身で確認する結果になった。
大橋医院に入ると、田代の他、看護師2名と、受付をやっている奥さんも同席するということで、応接室にいた。
「それではお手元の提案書を見ながら聞いてください」
本田は主に田代に向かって提案要綱を説明していった。
「最初に伺った際にもわたしは田代さんに言いましたが、皆さんも」と言って他の3人を見た。
「大橋医院にやってくる患者さんはお客様であるということをまず最初に認識して、この提案の内容を聞いてください。そうでないと、もしかしたら反発されるかもしれないことも出てくると思いますので。いいでしょうか」
全員が一応こっくりと、うなずいた。
「皆さんがどこかのお店に行ったとき、どんな接客をされたら嬉しいか、感激するか、ということを自分の身になって考えてくだされば、この提案の内容はよりよく理解できると思います」
「でも患者とお客さんを一緒にするというのは、ちょっとねえ」と、早速奥さんから横やりが入った。
「じゃあちょっと考えてみてください、奥さん。この大橋医院を経営されているのは田代さんと奥さんですよね」
「もちろんですよ」奥さんが答えた。
「それでは次に、この医院の収入源ですが、それは主にどちらからもたらされているんですか」
「それは、決まってるじゃないですか、患者の診察料ですよ」
「その通り。患者さんが持ってきてくれるものです。患者さんが来なくなれば、いくらお医者さんだって、経営できなくなって、つぶれてしまいますよね」
「ーーー」
「ということは、患者さんがいるということで、ここも成り立っているわけです。安定経営は患者さんを何人確保するかということですね」
「ーーー」
「ということはですよ、この医院も一般のお店と一緒だということになりますよね。お店もお客さんがいるから、お客さんが来てくれて、そこで何かを買ってくれるから商売も成り立っていくし、経営できているわけです。いかがですか。わたしが、だから患者さんはお客様だと考えてほしいということは、そういうことなんです」
「………まあ、分かりましたが、ちょっと納得できないところもあるわ。だってドクターなんですよ。患者が病気になって困ったときにやってくるわけで、それを……、病気を治してあげてるんですから、感謝されるということはあっても、何もお客さんだとまで考えなくても、いいんじゃないですか。何もそこまで商売と同じようにへりくだらなくても………」
「う~ん、分かっていただけないですか。困ったなあ。これじゃこれから提案することが、みんなだめになってしまう気がします」
「なあ、真理子」
今まで黙ってやり取りを聞いていた田代が口を出した。
「僕も以前はそう思っていたが、他のドクターやセミナーなんかを聞いてみるようになると分かるんだが、やっぱりなあ、患者さんは、お客様だよ。一般の店だって、そんなにへりくだっているわけじゃないんだ。本当は対等なんだよ。お客様は自分の不足しているところを、店に来て満たすわけで、そのためにお金を払うんだ。店も来た人に商品なりサービスなりを提供して、その対価をもらうわけさ。考えてみれば医者だってさあ、病気を治してもらいたいっていう欲求を持ってやってくるわけで、僕らが病気を治してあげるということは、店でいうところのサービスと同じなんだよ。わかるよな」
「………分かる気もするけど、納得はできないわ。じゃあ何、私たちはサービス業なわけ?」
「ああ、平たく言ってしまえば、そんなものだろう。でもサービス業と違って、僕たちはもっと感謝してもらえるし、だから先生、先生と慕って来てくれるわけなんだと思うんだ」
「そういうことですね奥さん」本田も言った。
うまく田代が奥さんを説得できそうに思った。
<7>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
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