言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その7)

2012-11-07 10:31:37 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その7)



「じゃあまず今からすぐにこの席の配置を少し変えましょう」

「今からすぐに?」

「ええもちろん」

「わかりました」

従業員と一緒にテーブルの配置を変え、ひとりでも、ふたりでも気楽に座れる席も4つできた。

都内には一人焼き肉と言って、最近ではひとりで焼き肉を食べる人も増え、一人焼き肉専門店ができるぐらいだから、地方でもちょっとはそれに対応した店づくりをすることにこしたことはないと思った。

「個」を大事にすることが、ひとつの繁盛店への道でもある。

東日本大震災によって、また「個」から「家族」「仲間」の絆が見直されてきてはいるが、やはりこれからは「個」に重点を置いた店づくりも、一方では必要だと本田は思っている。


テーブルを移動し終えて、また打ち合わせに戻った。

「ええと、それから次にですね」

本田は休む間もなく次の改善点を打ち出した。

「このメニューの値段があるじゃないですか」

「はい、値段が………、高い? ですか」

「いや高い安いというよりも前に、値段の末尾がバラバラですよね。これって消費税をそのままプラスしただけでしょ?」

「はい、もちろん」

「このメニューを見ると、私なんかちょっと気持ち良くないんですよね」

「え、おっしゃる意味が、わからないんですけど」

「坐りよくないと言うか、お尻がもぞもぞすると言うか………」

「?」

「末尾の数字がバラバラだと、統一感が全然とれないということです」

「統一感? だって全部同じ値段にするわけにはいかないですよ」

「それはわかっていますよ。じゃあちょっとファミレスなどのメニュー、目に浮かべてください。メニューの末尾、大体同じ数字が並んでいるでしょ? 普通はゼロが多いようですが、ほらガストなんかだと9が多くありません?」

「言われてみれば、そうですね」

「そうなんですよ。それに比べてこのメニューの数字、てんでバラバラでみんな勝手にあちこち踊っているという感じ、しません?」

「う~ん、どうかなあ」

「じゃあ言いますが、デザイン的に見て良くないんですね。やはり末尾が揃っていると、きれいに見えるんです。ちょっと例がとびますが、雑誌や本の目次を思い浮かべてみてください」

「………」

「各ページのタイトルはもちろん文字数が同じじゃないですよね。でもその目次のページだけ見ても、きちんと四隅が押さえられていて、きれいに見えませんか?」

「きれいに?………」

「文字の足りないところはホワイトスペースか、点々で調節していますので、お尻も揃っています。きっちりと全体的には四角く収められています。そういったところで言うと、このメニューなんですが、数字の最後がバラバラなので、収まっていない感じが強くするんですね。一言で言えば、収まりが悪い、ということですか」

「収まり?」

「悪く言えば、消費税が5%になったとき単純に税をプラスしただけで、何も考えていないということ、ですね」

「まあ、税はいただかないと、ということでプラスさせていただいたわけなんですけど………」

「そのときに考えてほしかったのは、1、 2円から9円の誤差はプラスマイナスして、ゼロとか8とかに微調整するべきだと思うんですよね。お客様のためを思うのなら、末尾はカットしてゼロにするとか、そうするとお客様も納得して、ああちょっと下げてくれたんだなあと思うと思うんです」

「う~ん、おっしゃってることがいまいちピンときません」

「どう言ったらいいのかなあ。困ったなあ」

「………」



<8>へつづく。

(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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「たった一人のお客様」に向かって

2012-11-07 10:06:22 | 生き残るということ
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。

朝から晴れました。
昨日は一日中ほとんど雨で、冷んやりとしていました。
桐生へ伺ったのですが、まだ暖房を入れるほどではないので、事務所が何だか冷えて、ちょっと風邪気味。
昨日伺ったお店では、もう少しヒーターが入っていました。
その暖かったこと。温もりが嬉しい季節に、ホントになってしまったんですね。
というところで、今日はもう立冬なんです。
昨日はまさに冬の始まりという感じでしたが、今日は一転秋真っ盛りという感じの温さです。
20℃近くまで気温が上がるということです。


今日の話題は………。
「ここまでまじめに、一生懸命商売をしてきたのに、どうして近頃のお客は店に来てくれないんだろ?」
そんなグチ、あなたも1回や2回は吐いたことがあるはずです。

で、本当のところはどうなんでしょうか。
本当にまじめに、一生懸命商売をしてきましたか?
確かにしてきたのでしょうね、自分なりには。
そう、「自分なりには」です。

でも、あなたの商人のとしての目がお客様の方を向いていなかったから、今のこの状況になっているのだ、ということに気づかないといけないのではないでしょうか。

自分の店の中と商品にしか目が向いてこなかったから、浮気し放題のお客様の心をがっちりとつかめなかったわけで、それが今の体たらく、なのでは………?

違います?
そうかなあ。


いつもお客様の方を向いていたら、お客様がどの方面に目を向けているのか分かるわけですから。
お客様の目の向うの先を見ることさえできていたら、こんなことにはならなかったはずです。

と言っても、ねえ?
そんなこと、商売もしていない部外者に言われたくない。
その通り。

でも、あなたのお店の明日のカギを握っているのは、私のような消費者です。
たくさん存在する消費者の中からあなたのお店に何人の顧客を迎えれば、あなたのお店は繁栄するでしょうか。

全部の消費者を狙ってもそれは無理というもの。
でも経営者のほとんどは、いまだに全部の消費者の中へ弾を撃ち込んで、ハートを得ようとしています。

そんなことは無理なことと、早く気づいた方がいいのに。
まだ間に合うかもしれません。
間に合わせなくてはーーー。

たくさん存在する消費者の中で、あなたの店に来てもらいたい「たった一人のお客様」は、誰ですか?

たった一人の、その人に向かってアピールしましょう。



さあ今日もがんばろう!

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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
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