喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

掃除を修行に

2017-12-22 | 感動
 年の瀬もせまり、少しずつ掃除を始めている。
そして年末には、大掃除となる。



 ある修行僧が、「一番つらい修行はなんですか」と聞かれたときに、以下のように答えた。

「私たち修行僧には掃除の担当が決められていて、ある人はこの廊下、ある人はこのお堂というように、割り当てられています。
 しかし、その掃除を見に来る人、チェックしに来る人はいないんです。
その廊下は丸1日使われないこともあるし、誰が見てもきれいで、今日掃除をしなくても、誰にもわからない。
つまり、さぼっても手を抜いてもよいわけです。

 掃除していないことが上司や先輩にわかったとしても、誰も何も言いません。
怠けてもかまわない。そういうときの“怠け心”と戦うことが、私にとっては一番つらいことです。

 誰かが管理し、見に来る、チェックしに来る、怒鳴ってくれる、というシステムのほうが、ずっと楽なんです。
人が見ていなくても“仏は見ている”。

 でも、人間ですから“怠け心”や“ごまかし心”がいつも立ち上がってきます。
でも、仏さまは見ています。
 この心の葛藤、自分との戦いが、自分にとっては最もつらい修行です。」


 日々の暮らしは、生き方のこと。
少しずつでも、すてきな生き方をしていきたい。


          岬人(はなんちゅう)