「企業版ふるさと納税」はあまり知られていません。
「ふるさと納税」の企業版ともいわれています。
この制度は、2016年度から導入されたもので、自治体の地方創生事業に企業が寄付すれば寄付額の一部を法人税等から差し引くというもので、事実上、寄付額が税金で払い戻される仕組みです。
その払い戻し(税金)が今年度から9割に拡大されました。
新聞報道によると、東京電力HDと東北電力は青森県東通村に「企業版ふるさと納税」を約4億円寄付するそうです。
寄付は2年連続で、「地方創生応援税制(まち・ひと・しごと創生寄附活用事業)」として、移住促進や教育環境の整備に充てる計画です。
2年で8億円という金額は、東通村の77億円の財政規模からすれば約10%となり、唐津市でいえば約70億円の寄附金となります。
東通原発は2011年3月の東日本大震災後に建設工事が中断。東電HDは工事の再開に向け、調査を進めており、ふるさと納税を通じて、地元との信頼関係強化を深めようとしているのではないかと思われます。
「企業版ふるさと納税」は、わたし達が利用する「ふるさと納税」とは異なり、返礼品や謝礼品がありません。
福島原発事故によって原発建設が止まり、既存原発が稼働停止するなかで財政が厳しくなった東通村への寄付は、同村から原発稼働の協力を得るためではないか思われます。
写真は、旧唐津火力発電所の鉄塔の最上階部分が取り外されたと今朝の新聞が報じています。無くなれば少し寂しくなります。