私は、一般質問で、「原子力防災計画の進捗状況」を聞きました。
そこでは、防災計画が一向に進んでいない状況や防災計画そのものが「困難」であることが明らかになりました。
原子力規制委員会は、「地域防災計画」と「規制基準」は車の両輪としています。
そのことから,新たな「規制基準」と「防災計画」の早期に実施して原発再稼働に「GOサイン」を出そうとしています。
このことは何が何でも「再稼働ありき」の安倍首相の原発推進、原発輸出路線に沿ったものです。
総務部長は、玄海原発の5キロ圏内に唐津市民が4249人10キロ圏内に2万3503人、30キロ圏内に12万9139人住んでいると答弁しました。(4月末現在)
災害弱者である保育園や幼稚園で策定されておらず、介護施設や病院では「それぞれの施設で策定する」と施設に丸投げになっとおり、受け入れ先の選定が難しく県や医師会との協議もすすんでいないことが明らかになりました。
福島原発事故で、介護施設や病院からの無理な避難行動が原因で多くの方がなくなっています。そのことからも災害弱者の避難先選定や避難行動をどうするのかは重要な課題です。
私は、原子力規制委員会がつくろうとしている「『新規制基準』で市民が守れるのか」と質しました。
総務部長は「想定を超える事故を世界一厳しい基準で望む」と規制委員会の考えを示しましたが、「想定をこえる事故」とは福島原発事故を想定したものです。
福島原発は、放射能が高く原子力本体には近づけないばかりか「汚染水処理」が溢れ、その対策も進んでおらず危機的な状況です。
一度放出された放射能は人間の技術では「制御不能」で「除洗作業」にも限界があります。
いつ故郷へ戻れるかわからないのが現状です。
それを「世界一厳しい基準で望む」ということは、「新たな安全神話」を作り出すことに他なりません。
原発エネルギーにしがみつくのではなく、「原発の廃炉決定」をおこない、廃炉作業と新エネルギーの活用で新たな雇用創出こそ明日の未来が開けます。
写真は、長崎県福島のモンゴル村から玄海原発を見たものです。